暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・EX5
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れを足で踏んで延ばしていく。

「ふ、踏むんですか?本当に?」

「ビニール袋の上からだから大丈夫だ、安心しろ。別に足が汚いとかではないだろ?」

「そ、それはそうですが……」

「それにな、手で捏ねるよりも足で踏んだ方がコシが出る。実際、手打ちに拘ってる讃岐うどんの名店なんかだと未だに店主が足踏みでやってる所もあるぞ」

「で、では……えいっ!」

 赤城が恐る恐る、うどん生地の上に乗り、少しずつ、リズム良く足踏みしていく。コツとしては踵を生地の中心に置くようにして、少しずつ回りながら全体に体重を掛けるように踏んでいく。50回も足踏みすれば生地はペチャンコになる。そうしたら袋の中でまた団子にして、再び足踏み。これを3〜4回繰り返す。

「案外楽しいですねコレ♪」

「だろ?」

「でも、こんなちょっとの時間でいいんですか?」

 時間にして5分程度。踏めば踏むほど美味しくなりそうなイメージがあるが、それは間違い。踏みすぎると今度はコシが強いを通り越して硬くなってしまう。踏む人の体重にも影響されるが、生地がペチャンコになったら一旦止めて折って再開というのを守っていればあんまり失敗しないぞ。足で踏むのに抵抗があるなら、まな板に打ち粉を振って捏ねてもいいしな。

4.生地を寝かせる(2回目)

 足踏みが終わったら生地を団子状に整え、乾燥しないようにビニール袋を被せて寝かせる。寝かせる時間は気温によって変化するが、俺は夏場は1時間、冬場は2時間、春と秋は1時間半を目安にしている。休ませている間は赤城との会話を楽しむとしよう。


「しかし知らんかったな。赤城がうどん好きだなんて」

「あら、私がうどん好きになったの提督のせいなんですよ?」

「……は?俺のせい?」

「覚えてらっしゃらないんですね、あれはーー……」

     〜これより赤城の回想〜

 あれは、そう。沖ノ島攻略戦で加賀さんが轟沈して1週間程経った頃だったでしょうか?当時の私はロクに休息も摂らず、出撃と補給を繰り返す毎日でした。

「ダ、ダメですよ赤城さん!寝不足やら疲労やらでフラフラじゃないですか!」

 私を引き留めようと明石さんが掴み掛かって来ます。

「いえ、大丈夫です。何としても加賀さんの仇を討たなくては……例え刺し違えてでも」

「とにかく!整備担当としてもメディカルスタッフとしても出撃は許可できません!補給もしませんからね!」

 補給が出来ないのでは仕方ありません、今晩だけは休むとしましょう。とりあえず汗を流そうと、風呂に向かう道中に急な立ち眩みに襲われました。思えば、この一週間は寝ようとしても寝付けず、食事も喉を通らなかったので栄養ドリンクやカロリーバーのような必要最低限の物で済ませて
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