『永遠の心の恋人』
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後
二度と無い最後の...。
もう、どんなに傷ついたとしても、すがりつく事は出来ない。此の腕に包まれて、此の胸で泣くことは無い。二度と...。
それが、自分の選んだ答えだった。今なら引き返せるのに...もしかしたら其の為の時間かもしれないのに...何も言えない。
やっぱり嫌、さっき言ったの取り消して!
って言いたい。何もかも棄てて此の腕に包まれてたい...。
でも...でも...それだけは...組長の為にならん...。
解ってるのにそんなこと出来ん...だから、ここで思い切って、組長から巣立つ事。それが今の零に唯一出来ること。
解ってる。だからこんなことになってるんや。
元々、解ってたことや。
こんな再会すると思て無かったから、ちゃんとこうした別れが出来るだけ良かったんや。
本心を半分は伝えれた。
それは、何も伝えれんかった頃より充分幸せなことだと思ってる。
だから...我慢する。
大事にしたいものは自分で守りたい。
今度こそ守り通したい。
組長だけは、零にとって永遠に聖域で在って欲しい...そんなことを本気で想った。
今迄、守れんかった命も失った命も多く在った。もう誰も失いたくない。組長だけは...
『零、オマエはちゃんと成長しとる。もうあの頃のオマエじゃ無い。強がりばっかりで弱くてワシからしたら可愛いもんやった。
でもオマエには強い信念が在った。守りたいものを守る為には手段を選ぶ事が出来ん真っ直ぐさがワシには怖かった。
今やから言うけどな、零の事を調べてくうちにサイコパスやと思たんや。オマエも非社会的人間、人格障害ってのは結果言われたやろ。覚えてるか?
このままじゃシリアルキラーになる思た。ワシがどうにかしたらんとあかんって焦った。
でもオマエのは違った。オマエは良心が無いわけじゃなく、むしろ大事にしたいが故にって、そんな強い情が在るのにサイコパスなわけないって確信した。
カズの時はチョット最後やっぱり一瞬だけ不安になったけど、怒りや憎しみの頂点を越えたらそうなること位ワシにも解るからな。
零、これからはシッカリ自制心を持て。どんなに怒りや憎しみや殺意が沸き上がっても、絶対にもう其の手を血で染めるな。
それは零自身の為や。それと、いつかの誰かの為や。
今は解らんでも、いつか、命を懸けて守りたいものが出来た時にワシの言葉の意味が解る。
最後に聞く。ほんまにワシから離れるんか?此の腕を振り払うんか?唯一泣ける場所、ワシを棄てるんか?』
コッチが間で突っ込む暇さえ与えんかったくせに、そんな質問ひどい。
怖かったってどういうこと?
シリアルキラーって何?
いつかの誰かって組長には解るん?
聞き返したくても遮れん空気出して最後
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ