『悲しき別れの日』
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『...オマエらしいな。素直に甘えて嫁になっときゃええのにほんまオマエは...さすがワシの惚れた女やのぉ。
その深い愛を壊さんように、穢さんように、今回は諦めたる...でも、ひとつだけ違う。
親心は確かにあるけどな、恋愛感情もシッカリ在るってこと、覚えといてくれな。
ここまで突き動かされた女は、嫁を亡くして以来無かったんや...
硬派なワシは恋愛感情無い女にキスしようとは思わへんねや。
でも...オマエが永遠に繋がってたいとか言うから始まれんしな...まぁ確かに始まらんなら終わらんし、ワシのものにはならんけどワシも幸せや。永遠に繋がってられるんやからな♪』
大好きなニカッと笑顔を向けてくれた...。
零は、何も言えんなった。
そのかわり...優しく組長を抱き締めた。最初で最後の、愛情を込めたギューをした。
確かに、深くて熱い愛を感じた...。
此れが今迄散々求めてきてた『愛』なんかもしれん。
そう強く想うのに...此の胸に飛び込めば幸せになれる筈やのに...でもやっぱり失う怖さが大きくて、負担をかけてしまうだけな気がして...
無責任に其の手を取って歩んでくのは、組長を不幸にしてしまう気がして...。
永遠の繋がり、永遠の存在でいて欲しい...
こんな酷いワガママに付き合わすのも最後。
これでもう最後。
組長にはもう何も迷惑をかけたくないから...
大事に大事にしたいから、だから離れる。
ほんとに最後...。
涙が止まらん。
組長の抱き締める力が強くなるのを感じた。
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