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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第二十六話
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たりするの…?」


アンジュの表情に思わずそう言葉を出した後、『使役』という単語に、まず先に浮かんだリヒターさんとセルシウスの事を思い出して聞くとヴォルトは小さく頷いた。






「はい、主。…ですが、主の場合は多少、肉体の『情報』が他者とは『違う』為、色々と制限が掛かってしまいますが…」

ヴォルトの言葉に僕は小さく頷く。
肉体の情報…というのは『ドクメント』の事だろう。つまり、ヴォルトも僕のドクメントの状態の事を知っていて…わざわざ言葉を分かりにくく濁してくれたんだろう。
そう思うと僕はそっと、ヴォルトの頭を撫でた。


「ううん、それだけでも…僕に力を貸してくれてありがとう。これからよろしくね…?」


「―――…主のお望みとならば」


僕に頭を撫でられ、ヴォルトは少し驚いたような様子を見せた後、どこか嬉しげな微笑を見せそう言うと、突如小さな光へと変わり僕の胸元から体の中へと消えていった。
セルシウスはその一部始終に驚いたような表情をしていた。

「…これは珍しいな…使役された精霊が、自由である外よりも使役者の中にいる事を望むとは……どうやら、相当気に入られているようだな」


「そういうものなのかな……でも自分の中に別の誰かが居るって、不思議な感じだなぁ……。……あとカノンノ…さん…誤解って分かったんですから、そろそろ機嫌を直して頂けませんか…?」


「……別に機嫌なんか悪くないもん」


セルシウスの言葉に苦笑を浮かべてそう言い、ヴォルトが入っていった自分の体を見ながらそう呟く。その後、いまだに機嫌が悪そうなカノンノの方を見て言葉を出すが、カノンノは顔を逸らしてそう答えてきた。
ぅー……どうしよう…。


「……全く、衛司は相変わらずみたいね。……ぁ、そうそう、衛司にお客さんよ?」



「え……僕に……?」



しばらく呆れた様子のままでいたアンジュが思い出したように出した言葉に、僕は思わず首を傾げてしまう。
僕にお客って……依頼でなんか間違いでもしてしまっただろうか…?

そう考えていると扉が開く音が聞こえ、そちらを見てみると―――


「――よう。久しぶりだなぁ、優等生二号君」


「――アルヴィンっ!?」


――そう、扉から出て来たのは以前、リーゼ村でヴォルトと対峙した際に一緒に戦ってくれたメンバーの一人である、リーゼ村で雇われている傭兵のアルヴィンであった。
というか『優等生二号君』て……。



「どうしてアルヴィンが……」

「ん、まぁ当然の反応だよな。話せば長くなるんだが……衛司達があの依頼を終わらせて帰って数日は洞窟は大人しくなったんだが……やっぱそこら辺、村長が不安でよ。んで
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