酔っ払いの反対演説
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いこの枚数の少なさ!ハイスクールの学生レポート以下ですよ!
更にその書かれている内容も酷い!作戦目的が[大軍をもって帝国領土の奥深く侵攻し、帝国人どもの心胆を寒からしめること]となっており、更に作戦内容が[高度な柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処する]と書かれております。たったこれだけです。こんな中身のない案でどのように作戦を立てると?目的も内容も曖昧なのに?人をバカにするのもいい加減にしろ私は言いたい!
最後に申し上げたいことは、銀河帝国との戦争が始まって既に150年以上が経過し、イゼルローン要塞が建設されて以降、戦いは同盟領で行われてきました。しかし、ヤン・ウェンリー提督と同盟軍の活躍によってイゼルローン要塞は攻略され、情勢は大きく変化し、それに合わせた新たな戦略が必要となりました。だがこんなお粗末な案を通すために、クーデターまがいの手法を用い、まともな議論もせず数の論理を押し通すような政権に、新たな国家戦略を描くことが出来ると可能でしょうか?私は思いません!故に現政権には退場してもらい、しがらみのない、新政権を樹立することが、この現状を打破する最適解であると、私はそう信じております!
以上をもちまして、私の帝国領への出兵案に対する反対演説が終わるものでありますが、各位の賛同を心よりお願いいたす次第であります。」
グレゴリーがそう締めくくると議場は拍手で包まれた。
「それではこれより採決へ移行します。各位、賛成又は反対のボタンを押してください。」
いよいよ採決か・・・大丈夫だ!感触充分!自分を信じろ!
グレゴリーがそう思いながら反対ボタンを押した。
「それでは開票結果は発表したします・・・賛成1075票!反対1113票!棄権62票!よって本案は否決されました。」
やった!やったぞ!俺たちの大勝利だ!
「続いて先程から同盟民主党・無所属クラブから提出された最高評議会不信任決議案に関する審議を行いたいと思います。」
流石は親父達だもう次の手を打ってたのか。これで反対票は一気に不信任へと流れるぞ。そうすれば解散総選挙だ!
グレゴリーの予測通り、不信任決議案は野党全会派が賛成し、与党自由共和党からも、トリューニヒト派である国家革新同友会が造反し可決された。不信任決議案の可決を受けて、サンフォード議長は同盟議会の解散権を行使、急遽総選挙が実施されることとなったのである。
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