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もう一人の八神
新暦79年
異世界旅行 〜カルナージ〜
memory:38 模擬戦 その3
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ィアを一つ作り出され、それがティアナとアインハルトに迫る。

牽制、そう思ったアインハルトは回避を取り、攻めに転じようとした瞬間、アステルシューターが突如爆発した。

「ッ! 目眩まし!?」

爆発で巻き上げられた砂ぼこりで一瞬視界が奪われる。

「はぁぁあああああッ!!」

後方から聞こえる聞き慣れた叫び声。
ハッと振り向き、まず金色の髪が目に入り、突きだされる右拳を認知する。
それをなんとか受け止め、一旦距離を取った。

砂ぼこりが消え、視界が戻ってくる。
そして、アインハルトはすぐさまあることに気付いた。

「ティアナさんが……それに八神さんもいない?」

そう警戒していると

―――ドゴォォォオオオン!!

半壊した建築物が完全に倒壊した。



アステルシューターの目眩ましの直後、二つの人影があの場から離脱していた。

「なんだ、考えてることは一緒だったのか」

「この終盤にアンタを残してると、厄介なのよ!」

「それは、お互い、様、です!」

弾幕を張るティアナと、それを避けながらも徐々に距離を詰める悠莉。
かすりさえすれば、即終わりの悠莉は慎重かつ大胆に前へ前へと進んでいく。

「いただき!」

「しまっ……!?」

一瞬のスキをつき、刀を薙ぐ。
それは確実にティアナに届き、決着が着いた……はずだった。

「なっ……これは……!」

悠莉の目の前のティアナだったものはまた、瞬く間に消えてしまった。

「フェイク、シルエット……ッ!?」

刹那、今度はオレンジの弾幕が全方位から悠莉を埋め尽くそうとする。

「(マズッ!? 回避も防御も無理! だったら……)」

悠莉は覚悟を決め、

「ハァ……ハァ……ッ、これで終わってくれれば……」

悠莉にスキを作らせるために払った対価は大きく、残り魔力は底を尽きかけていたティアナは淡い希望を抱いた。

そして、悠莉の撃墜を確認するべくこの場に留まる。

「死なば諸共だ!! 烈空、一文字!!」

悠莉の刀に集束されていた魔力が解き放たれた。
それは巨大な弧月状の斬撃で、ティアナの視界を埋め尽くした。

それと同じくして悠莉も魔力弾を受け、二人のライフは0となった。



「そんなわけで残りは私とアインハルトさんお二人だけっていうことです」

「ええ。行きますよ、ヴィヴィオさん」

赤組青組共に生存者の一人となったヴィヴィオとアインハルトの最後の戦いが始まった。

先制を取ったのはアインハルト。
突き出す右拳を防がれながらも拳を振るう。
しかし、ヴィヴィオはそれらを防ぎ、避け、逸らす。

互いに動きを止めることなく、一層激しさを増す。

戦いを通し
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