新暦79年
異世界旅行 〜カルナージ〜
memory:36 模擬戦 その1
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若干引き気味になるのは仕方なく、モニターに映る悠莉は嬉々として二人が張った倍以上の弾幕を張り、それらを容赦なくリオとコロナに向けていた。
その二人から聞こえるのは悲鳴で、いまだ直撃はしていないものの少しずつライフは削られている。
「二対一だからもしかしたらーって思ってたけど……そんなことなかったね」
「フルバックの二人も支援のセッティングがそろそろ済む頃だし、アタッカー達のバランスも崩れ始めるここからが見物よ」
-side end-
-side 悠莉-
「し、死ぬかと思った……」
肩で息をし、軽く汗を拭うリオ。
アステルシューターや高速砲撃などで構成された、そこそこ密度の濃い弾幕で襲いかかって来る魔法を相殺しただけなのに。
「(……ユーリさん、もしかして私たちがここに誘きだそうとしてたことわかってたのかな……?)」
コロナはコロナで呼吸を整えながら何かを呟いている。
「鬼ごっこはもう終わり? リオ、コロナ?」
そうは言いながらも弾幕の中に潜ませていたサーチャーで周囲の状況を確認し、警戒する。
結構敵陣の奥に引き出されたみたい。周囲の魔力反応は……ん? これは…キャロか。少し離れたところにいるとはいえ、リオとコロナの相手をしながら気をつけておかないと。
「でも、こちらとしても好都合か……」
二人を完全に無効化すればだけど……。
「コロナ!」
「うん! 創成起動――――!」
「双龍円舞ッ!!」
目の前に立ちはだかるように現れたのは炎龍と雷龍、そして巨大なゴーレム。
なんというか壮観かな。リオとコロナが作り出した双龍とゴーレムがこうやって並び立つと。でも、だからといって負ける気はしないけどね。
「悠兄ぃ!」「ユーリさん!」
「準備できたみたいだね」
再びリオとコロナに目を向ける。
準備万端といった様子で、二人とも楽しそうに笑みを浮べている。
かくいう私も同じような笑みを浮かべている。
「「正々堂々!」」
「試合開始!」
-side end-
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