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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第95話 賊に身を落とした者の末路
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かだか、子供一人。その子供は孤児なのでしょう。天涯孤独の身の上なら、その死を悼む者もいないと思います。可哀想ですが、その子供には北郷共々死んで貰いましょう」

人質の子供への感情はまるで無いかのように、淡々と言いました。

なんて女なんでしょう。

孤児だろうが人です。

私は真悠の言葉が理解できません。

「その子供は必ず助け出す。この私が自ら子供を解放するように北郷を説得する」

「兄上が前面に出ては逆効果です。他の者に任せては如何です」

「駄目だ。この私が出て行く」

私は短く言うと、報告に来た兵士と共に、北郷が立て篭っている山小屋に向かいました。

これまでの経緯を見る限り、北郷を説得など誰にもできないでしょう。

他の者に任せては人質の子供が死ぬことになります。

子供を救う為に必要なことは北郷の隙を突いて、彼を確実に瞬殺する能力を持っているかどうかです。

この場で、そんな真似が出来るのは私だけです。

私なら振雷・零式を使いそれを可能にできると思います。

私は自分が手にしている双天戟を見やりました。

北郷を説得しに行く時は、これを持っていっては警戒されます。

警戒されずに近づくにはこれしかないですね。

私は自分の腰に差している短剣に手を触れました。

姉上、父上、お爺々様、ご先祖様に申し訳ありませんが、他に目立たない武器を持っていません。

皆、子供の命を救う為なら、許してくれるでしょう。

家宝の短剣を失うことになるとは・・・・・・。





「近寄るんじゃねぇ! このガキがどうなってもいいのか!」

私が一人で山小屋の近づくと、子供を盾のようにして、北郷が戸口に姿を現しました。

彼は私を睨み10歳位の子供に刃こぼれした剣を突きつけています。

真悠と兵士達には北郷を刺激しないように、距離を取って山小屋の周囲を包囲するように布陣させています。

彼らには私が合図をするまで、一切手出しをするなと厳命してあります。

「大人しく子供を解放しろ。北郷、どのみちお前がここから生きて逃げ仰せることはない。死に際位、人として正しいことをしろ」

私は態と彼の気持ちを逆撫でするように言いました。

子供を救い出すことが一番重要ですが、可能であれば真悠の逃亡幇助の証拠を手に入れたいです。

それが無理ならば、子供の命を優先します。

その為には彼と話をしなければいけません。

私は彼との会話の糸口を見つけようと、彼を凝視して違和感を覚えていました。

彼は右目を隠すように、頭にボロ布を巻いています。

そう言えば、真悠は彼に手傷を負わせたと言っていました。

その時の傷でしょうか?

「北郷、右目を
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