第三章
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「丁度ここの人でしたし」
「有り得ますね」
「色々噂のある人でしたが」
「そんなこともしていたんですか」
「本当にとんでもない人だったんですね」
「はい、ですが私はああした人ではないつもりなので」
その為にとだ、三原は二人に話した。
「ですからこの娘をです」
「引き取ってくれて」
「そうしてですか」
「大切に育てていきます」
こう言ってだった、三原はベラを引き取った。そうしてだった。
ベラを家に連れて行った、そうして夫と二人の娘と共に事情を話してそしてだった。ベラを家族に紹介した。
そして娘達の名前をベラに話した。
「ローザとリーザよ」
「ワン？」
「ニャア」
「ナア」
茶色の猫と灰色の猫だった、二匹共雌の子猫である。茶色の猫がローザで灰色の猫がリーザだ。その彼女達を紹介すると。
ベラは最初戸惑った、しかし。
すぐに二匹と仲良くなった、三原は親しくなったベラと二匹の子猫達を見てそのうえで雛子と美奈に話した。
「もうすっかりです」
「ベラと子猫達がですか」
「仲良くなっていますか」
「はい」
三原は二匹に笑顔で答えた。
「そうなってくれました」
「それは何よりです」
「本当に」
「あの娘は辛い目に遭いましたが」
「今は幸せに過ごしていますか」
「はい、もう子猫達が子供達になっています」
種族は違うがというのだ。
「そうなっています」
「そうですか、あの娘は子供達と別れましたが」
「新しい子供達が来てくれましたか」
「そうなっています、ではこれからも」
「ベラをですね」
「子猫達と一緒にですね」
「楽しく暮らしていきます」
二人にこのことを約束した。
「幸せに」
「そうしてくれると何よりです」
「あの娘にとっても」
「ですから」
それ故にとだ、三原は二人に答えた。
「ずっと一緒にいますね」
「ベラと子猫達と」
「そうしてくれますね」
「何があっても」
約束もした、そしてだった。
三原は実際に三匹と楽しく過ごした、ベラも子猫達も悲しい顔も声も見せなかった、三匹は実際に楽しい日々を過ごすことが出来た。種族は違うが家族として。
新しい子供達 完
２０２０・３・２８
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