第二話
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日はご飯抜き状態だったのもあり、がっついて食べている。
貴族の社交場ではマナーにうるさい人が多いけど、やっぱりここは気楽でいいね。
お母様も「こういうのは肩肘張って嫌になる」って嘆いてたし、やっぱりご飯は楽しく食べるべきだと思う。
「な、なぁルイズ―――さん」
「何?」
「いつもこんな感じなのか?ここ」
「シエスタとキュルケのやり取りのこと?」
「それもあるけど、なんて言うか―――トリステインだと貴族と平民の確執が強かった筈だよな?なのにここにいるみんなは和気藹々としている。それこそ身分の差なんて最初からなかったかのように」
「うーん………最初からこんなもんだったよ」
「いえ、それはないですから」
シエスタが会話に混ざってくる。
「貴族様達と私達平民の関係は、未だに酷いものです。ですが、ミス・ヴァリエールは違います。初めて会ったときも、まるで貴族らしくない立ち居振る舞いで私達に接してきてこちらが困惑したぐらいです」
「そうそう、ルイズ嬢ちゃんは貴族の鏡ってやつよ!」
大声と共に現れたマルトーさん。
魔法学院に大量に住まう貴族の料理を作る人達のリーダーを担っている、はっきり言って凄い人。
あと、鈴の音を聞くと地獄の料理長になりそうなイメージ。
「シエスタから話は聞いてる。お前がルイズ嬢ちゃんに召還された平民だってな」
「あ、はい」
「事故のようなものとはいえ、召還した相手がルイズ嬢ちゃんだったのが幸いだったな。他の貴族だったら奴隷当然の扱いを強いられていただろうし、それに比べて嬢ちゃんなら分け隔て無く接してくれるだろうさ」
「そうですね、ミス・ヴァリエールは素晴らしいお方ですから」
みんながこっちを見ている。
賄いのシチューで顔が汚れちゃっているのかな、ごしごし。
「私は元々ゲルマニア人ってこともあって、身分差にはそこまでこだわりはなかったつもりだけど、そもそもルイズと関わっているとそんなのどうでもよくなってくるのよね」
「嬢ちゃんは賄いの食事だって美味そうに食ってくれるし、何よりも俺達料理人が作る料理は魔法だとも言ってくれた。くぅ〜っ!俺ぁあんときの言葉を思い出しただけで涙が出ちまいそうでさぁ!」
そんなに話題に上げるようなことかなぁ。
こんなに美味しい飯を作れるって、誰でも出来ることじゃないと思う。
少なくとも、貴族として生まれたことでおまけでついてくる力より、努力で得た自分だけの能力の方がよっぽど凄い。
フードファイター・タバサのお陰で少しはマシなんだろうけど、食堂に出される料理は大抵お残しとして捨てられているとのこと。
見栄えを気にして無駄に料理を作って、結果残しているって本末転倒な気がするけどなぁ。
「とにかく、坊
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