第二話
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「まぁ、貴方なら何を召還しても不思議ではないと思ってたけど、まさか平民とはね………」
「凄いでしょ」
「いや、凄いけど!色んな意味で凄いけど、誇ることじゃないから!」
朝から元気だなぁ。
他の人と違うってだけでは認められない風潮は改善されていくべきだと思う。
そんな世知辛い世の中でも、私はたくましく生きています。
「まったく、平民じゃあ本来の使い魔としての常識が通用しないかもしれないのよ?もう少し危機感を持ったらどうなの?」
「でも、食費も掛からなさそうだよ?」
「貴方曲がりなりにも貴族なんでしょ?お金ぐらい気にするものでもないじゃない」
「お小遣いでやりくりするのって楽しいよね」
「え、仕送り金じゃなくてお小遣い?そういう解釈ってだけなのか、本当にそうなのか判断に困るんだけど」
お小遣いはお小遣いだよ、変なキュルケ。
そんなこともわからないなんて、きっとおっぱいに養分がいきすぎてるんだね。
ちいねえさまもほわほわしてるし、おっぱい大きい人はどこか抜けてるのかな。
あ、でもシエスタは凄いしっかりしてるね。
きっと貴族という身分にあやかっているからそうなるんだ。
試しに今度一緒にシエスタに洗濯物を手伝うお願いをしてみよう。
「ん………あれ、確か俺―――って、特盛り!」
いきなり目を覚ましたかと思えば、キュルケの特盛りに大いに反応する使い魔。
男の子は朝が元気ってお母様の話は本当だったみたい。
「おはよう、使い魔君」
「あ、うん。おはよう―――じゃなくて、何でキュ―――貴方はここに?」
「私はこの子―――貴方のご主人様であるルイズの様子を見にね。私はキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー。キュルケでいいわよ」
使い魔がこっちを見ている。
あ、自己紹介忘れてた。
「私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。貴方のお名前は?」
「え?俺は―――平賀才人、でいいんだよな」
「ヒラガ・サイトね。変な名前」
「俺のところではそれが普通なんだよ」
「まぁいいわ。サイト、貴方私の使い魔になったから、そういうことでよろしく」
「え、いや、それはわかっているけど―――あっさりしすぎじゃないか?」
そうでもないと思うけど。
ペットにいちいち「貴方は私のペットよ」って言うのもおかしな話じゃないかな。
「サイト、だっけ。この子はこういう子なのよ」
サイトが「俺の知ってるルイズと違う………」とかぼそぼそ言ってる。
私以外のルイズって何だろう。
この世には同じ顔が三人いるらしいし、私の知らないルイズと会っていたのかも。
「そうだ、使い魔の仕事を教えておくね」
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