第二部
裏付け
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ル以内の大気を操ることによってイギリス国内で『風の絶対防壁』と呼ばれているものを作り出す。
クリスの天敵だとされる。
彼女の武器・兵器を生み出す異能は殆ど無効化されると思って良い。
この合宿で対抗できる武器を作れなければ高い確率で敗北してしまうだろう
「このエリザは厄介でな。いわゆるオールラウンドプレイヤーと言われる万能型だ」
桐崎美鈴によると、苦手な距離が存在しない対応力を見せるらしい。
近距離は剣術で捌き、中遠距離は風の異能で独壇場なので近距離よりも厳しいかもしれず、風の絶対防壁は距離を問わない。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「次はレックス・ディヴァイザーだ」
外装は[独立型]
異能は己の立ち位置を『コンマ数秒前』に戻すという有って無いような異能。
なのに英国全体で【魔神】に次ぐ。
そこまで登り詰めたのだ。
「この男は『人』としての強さが魔術師としての強さで足りない部分を埋めて余りある領域に達している異端であり超人」
洞察力・戦略構築・野生の勘
普通の人間にも有るものによってあらゆるタイプの魔術師を打ち倒す異常さは落ちこぼれから這い上がってきた紫闇がよく解っていた。
「独立型の外装って異能に頼らないと何にも出来ないって言われるタイプなのに、異能を使わずこの強さかあ」
島崎向子も称賛。
正統派の魔術師としてならエリザの方が怪物だが出鱈目さはレックスの方が上。
何せ彼は『最弱』とされる異能一つでイギリスの次期魔神候補最有力。
人間としてのスペックが意味不明なレベルで高い天才でなければ不可能だ。
しかし紫闇は才能を感じなかった。
江神春斗のように誰でも判ってしまうぐらいの凄まじい才覚を感じない。
きっと紫闇と同じ凡人だったはず。
そんな人間が国家代表。
有り得ないことをやっている。
自分のように狂気を伴って地獄の鍛練を積み重ね、強さと力を求め続けることを止めなかったから紫闇やクリスが認めるまでになれた。
(なのに何であんたは諦念に呑まれてんだよレックス・ディヴァイザー)
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