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遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン23 かくて語り部は神を称える
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方的に炎神が勝利を収めたかに見えたエースモンスター同士の戦い。しかし倒れたはずのデミウルギアが、今再び再起動してフィールドに君臨しています!」
「墓地よりトラップ発動、星遺物の(もたら)す崩界。私のサイバース族リンクモンスターが破壊された際、このカードを除外することでサイバース族リンクモンスターを墓地より蘇生します。私が選ぶカードは当然、破壊されたデミウルギア!」
「最初にパラレル・ツイスターで墓地に放り込んだカード……!」
「残念ながらこのデミウルギアはリンク召喚されたものではないため、フィールド破壊効果は使えません。ですが星遺物を呼び起こす効果、そしてモンスター効果を受け付けない耐性はいまだ健在。まだもう少し、粘らせていただきましょうか」
「……前言撤回だ。少しぐらい耄碌してたって良かったんだぜ、爺さん?カードを1枚セットして、ターンエンドだ」

 互いにリソースこそ削れてはいるものの、決定打に欠ける状態。当然寿の立場で真っ先に思いつく次の手としてはもう1度デミウルギアで炎神に攻撃を仕掛け、相打ちで両者が破壊された隙に星冠で直接攻撃を行うことだろう。そうすればこのデュエルは終わる……しかし、糸巻の場にはいまだ伏せカードがある。そして彼女は、不知火のみならずバージェストマを操るデュエリスト。あの1枚がブラフなどではない何かしらの妨害手段であることは想像に難くなく、デミウルギアの耐性も罠カードに対しては無力。

「ならば……ドローします」

 そして引かれたカードを見て、老人がわずかに微笑む。どうやらこのデッキは、いまだ彼に力を貸してくれるらしい。

「墓地に存在する『星杯』の効果を発動。このカードを除外することで、デッキより星遺物カードを手札に。そしてサーチした魔法カード、星遺物を継ぐものを発動。デミウルギアのマーカー先に、私の墓地のモンスターを蘇生します」

 星杯の神子イヴ 攻1800

「先ほど寿選手の展開を支えた立役者、イヴが再びフィールドに降り立ちました!このまま一斉攻撃をかけるというのでしょうか、どうなる糸巻選手!」
「確かにこれだけでも戦力としては十分ですが……」

 あの伏せが相手モンスターを裏守備にするバージェストマ・カナディアあたりならば、別に迷うことはない。デミウルギアはリンクモンスターであるため裏守備にならず、イヴと星冠の片方を止めたところでもう1体で攻撃すれば済む話だ。しかし問題は、モンスターの攻守を半減させるバージェストマ・ハルキゲニアや【バージェストマ】とも相性のいい迷い風といったコンバットトリック用のカードや、不知火のフィールド荒らし担当の(つばくろ)の太刀といったカードで彼女が待ち構えていた場合だ。デミウルギアの攻撃で炎神を突破できなかった場合、残りの2体では攻撃力3500を超
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