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学園黙示録 Highschool Of The Dead 〜壊れた世界と紅の狼〜
イレギュラーだからこそ出来る行為
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いいのだな?」
「そうです」


高城会長は麗達を眺めてから俺達に言った。


「キミ達は……挨拶ぐらいしてから向かうといい。我々は先に行く」
「では、会長。………後ほど」


高城会長は無言だったが、背中で語っていたので俺は何も言わなかった。


「真紅狼………」
「まぁ、安心しろ、麗。すぐに追い付く。ちょっと軽い殲滅戦を行うだけだからよ」
「絶対に追いかけてきてね?」


麗の声は心配していると言う気持ちが声にとても含まれていた。
その気持ちを和らげるために俺は麗に抱き付き、耳元で囁いてやった。


「(………絶対に帰って来てやるから、その代わり何か“御褒美”をくれ)」
「(“御褒美”?)」
「(そ、“御褒美”。その内容によってはメッチャやる気だして、速攻で終わらせるから)」
「(じゃ、じゃあ、さっき『続きをして』って言ったけど、真紅狼のしたい様に蹂躙していいよ)」
「(メッチャやる気出た)」
「(現金だなぁ、もう!)」


よし! さっさと終わらせるぞ!
宝具は、カラド、レーヴァテイン、デュランダルでいいか。
抱き付くのを名残惜しみながら離れると同時に邸内に<奴等>が遂に侵入し、大量に雪崩れ込んできた。
俺は、麗達に早く行くように命じる。


「来やがったか、早く行け!」


麗達は最後まで俺の姿を見ようとしたが、孝達に手を引っ張られながら裏口から高城邸を脱出し、俺の家に向かって行った。
俺も麗達の姿が見えなくなるまで見送り、完全に視認できなくなったのを確認した後、眼前に群がる生きる屍軍団を見下ろし、雄叫びを上げながら突っ込む。


「うぉおおおおおおおおおおおおおっっ!!」


艦隊殺しを<奴等>ごと地面に突き刺し、圧殺する。
その瞬間、肉と骨の潰れる音が無数に響き渡る。
ここに麗達が残っていたら、目を背けるだろうが今ここに居るのは、俺のみ。
故に、どんなに醜悪で無残で残虐な殺戮劇を行っても怯えられる事は無い。
地面に突き刺した碇をすかさず周りに振りまわして、引き裂き、薙ぎ潰す。辺り一帯は<奴等>だらけなので、血の噴水のように至るところから血が飛び出る。当然、俺は数分で全身血だらけになるが一向に構いやしない。
今の攻撃だけで五、六十人は屠ったがそれでも数は減らず、むしろ増加を辿る。
俺は、出入り口となっている門に“偽・螺旋剣(カラドボルグ)”を全力で放つ。
もちろん、真名解放しているので放たれた瞬間、吹き荒れる暴風が<奴等>ごと周囲を抉りながら飛んでいき、大幅に数を減らす。
次の宝具を扱うまでにも<奴等>は襲ってくるが、俺はそれを右脚を軸として円運動で捌いていく。
入口を一時的に殲滅し終えた後は、麗達の後を追おうとする連中を対応した。

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