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リュカ伝の外伝
リュー君のお仕事A
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<グランバニア>
オジロンSIDE

本日4件目の謁見者も終わり、やっと5件目…ラストである。
基本、謁見には大人数では立ち合わない。
例外もあるが、それは直接立ち合わせた方が良いと、判断した場合である。

しかしボルガーレ子爵が出て行ったのと入れ替わりで、幾人かが入室してきた…
ビアンカ王妃陛下を筆頭に、ドリス・スノウ・ピエール・そして数人のメイドや女官等が…
確か次は…

「陛下、次の謁見者は、南方の国『ホザック』より参りました商人でございます」
そう、女性方のお目当てはショッピングだ!
本来この様な事は許されるべきではない!
これは公務なのだ!
買い物がしたいからと言って、気軽に立ち合う事など…

私はリュカに目で訴える。
気付いたリュカは、小声で…
「ムリだよ…僕に止められるわけないだろ!ビアンカ・スノウ・ピエールはどうにかなっても、アナタの娘さんにボッコボコにされます!」
………ハァ…困ったものだ…


瞳を輝かせた女性陣が、リュカの左側に並び終わると、控えの間との扉が開き商人等が入室してきた。
先頭を歩くのが代表者であろう…
背丈はあまり高くはない…肌の色は生白く、瞳が異様に大きいく、は虫類を思わせる様な顔立ちをしている。
その後ろに付き従うのは、筋骨隆々のボディーガード2名。
見るからに筋肉バカだ!

そして、その後に続く異様な一団…
20名くらいは居るであろう…全員、同じ恰好をし商品の服やら宝石やらを運んでいる一団…
この商団の制服であろうか…真新しい真っ白い麻のローブに白い靴…そして無意味にゴツイ首輪をしている…
嫌な予感がした私は、リュカの顔を見る…
先程までは疲れ切っていた表情だったのが、一変して険しい顔になっていた。

「お初にお目にかかります。私はカオフマンと申します。ホザック王国を中心に商いをしております」
カオフマンは不愉快なまでの営業スマイルで話し出す。
まるでエサを見つけた蛇の様に…

「偉大なるグランバニア国王陛下におきましては、ごきげ「前口上はいい!」
カオフマンの言葉を遮り、リュカは立ち上がる。
「此処には商いをしに来た…と言う事は、その後ろに並んでいる同じ恰好をした人達も、君の商品なのかな?」

「流石はグランバニア国王陛下!お目が高い!!」
営業スマイルを更に綻ばせ、腰を低く擂り手で話す男…
リュカは不機嫌な表情のまま、商品である彼等、彼女等に近付いて行く。

「商人にとって重要なのは情報です!僭越ながらグランバニア王国につきましては、調べさせて頂きました。そして現在、国土開拓の為に人員が必要であると結論に達しました」
リュカは商品を確認するかの様に、奴隷達の状態をチェックしている。
どうやら白いローブの下は裸の様で、
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