44 教会のピアノ
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女がまき子さんの娘、山田かよ子さんですね」
「え!?」
かよ子は振り向くと、天女のような女性がいた。
「私は御穂津姫。その杖を貴女のお母さんに渡した者です」
「御穂津姫・・・!」
かよ子はその名を母から聞いた事があった。
「それで私に何か用なの?」
「はい、今この日本が攻めを受けているとご存知ですね?」
「攻め・・・?」
かよ子はすぐに理解した。今、日本が異世界の敵や日本赤軍に攻められているという事を。
「そ、それで?」
「それで私は今、感じたのです。東京という所でしたね。そこから貴女と共闘できるかもしれない方が今清水にいらっしゃっているのです」
「その人って?」
「年は山田かよ子さんと同じで、その人は杯を持っています。貴女の杖と同じ、平和を司る世界からの杯です」
(杯・・・。そういえば長山君も似たような事言ってた・・・!!)
かよ子は思いついた。その杯の持ち主と知り合って今後連絡を取れるようにしておけば日本を守り抜く事ができるのではないか、と。
「その人はどこにいるの!?」
「只今、教会におります」
杉山は大野、まる子、たまえ、藤木と共に教会の前にいた。
「や、やっぱりよそうよ」
藤木は恐れを持ちながら言った。
「お前、今更怖じ気づくなよ」
「そうだよお、最初に言い出したのは藤木だよ〜」
「僕は別に探検しようとは思ってないよ」
「だってお前見たんだろ?」
「うん・・・」
「藤木の勘違いじゃないの?」
たまえは疑った。
「勘違いじゃないよ、本当に見たんだ。ここでピアノの音が急に消えたんだ・・・!」
「もしかして教会のシスターがピアノ弾いてただけなんじゃない?」
「でもシスターだったとしても消えるのはおかしいぜ」
「って事は・・・。やっぱり幽霊〜!?」
「お前男の癖に往生際が悪いぞ」
大野が藤木を窘めた。
「俺なんてもし幽霊がいたら握手してもらうぜ」
「杉山君は幽霊を見た事ないからそんな事言えるんだ」
「じゃあ、藤木が見たのは一体なんだったんだろうね?」
「だからその正体を突き止める為に今日、こうして集まったんだろ?」
杉山がまる子に確認した。
「あ〜、そうだった。今からドキドキしてきたよお〜」
「兎に角、ピアノの音が聞こえるまで待ってようぜ」
大野がそう言った途端、ピアノの音が聞こえた。
「よし、行ってみるか」
杉山が乗り出す。皆は行く。だが、藤木は引き返そうとした。
「ぼ、僕、ちょっと用事が・・・!」
「ちょっと藤木!一人で逃げるなんて卑怯だよ!」
藤木は自分の異名である卑怯と言われて止まった。
「わ、分かったよ、行くよ・・・」
「俺達はこの謎を証明するという義務があるんだ」
皆は教会の中に入った。ピア
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