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Sword Art Online -Gun Sword-
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のにこれはおかしい。身のこなしからするにβテスターだということは一目でわかっていた。そこで、俺はある仮定をたてる。
もしかすると、こいつはβテスターを嫌悪する連中に集団で襲われ、アイテム類を全て奪われたのではないのか、と。
「理由があるなら、いえ」
「………」
これが最後の情けだ、と付け加える。しかしそのプレイヤーは口を開かなかった。強情もいいところだ。俺は何を聞いてももうダメか、と結論を出したと同時に無慈悲にそのナイフでプレイヤーの首筋を――掻っ切った。赤いエフェクトが血のように飛び散り、グンッと一気にそのプレイヤーのHPが消え去る。
そのプレイヤーがぶれる様にエフェクトに変わり、ポリゴンの欠片となり霧散してゆく。俺はそれに見向きもせず、その迷宮区の攻略を再開した。
「容赦なく人を殺せるあたり、どっか頭のネジが外れてるんじゃないかって思うよ」
「そりゃどうも。ついでに言うが、俺はオレンジ何かに混ざるつもりはない。このまま帰るって言うなら見逃してやってもいいぜ?」
交渉決裂だ、と言わんばかりに俺は目の前の数人へ殺気を向けた。
「……わかった。でも、気が向いたら連絡頂戴。私はロザリア。ギルド名は〈タイタンズハンド〉じゃ、よろしくね。行くわよ野郎ども」
そう言って、オレンジ達は踵を返し帰っていった。
我ながら甘いと思う。オレンジ何かを見逃せばまた襲われる人間が出て、俺のようにその人間から襲われるなんてパターンもありえる。オレンジは排除しないと、このゲームには混沌が訪れてしまう。そんな事はわかっていた。が、俺はそこまで非情になりきれなかった。俺が無慈悲に殺せるのは、俺を殺そうとしてきた奴だけ。他のプレイヤーを殺すなんて、ただ攻撃することだって躊躇われる。
俺は天に広がる無機質な金属を見ながら、もう一度大きな溜息を付いた。
「よいしょっとっ!」
剣を一閃に凪いだ。数体のモンスターが断末魔を上げポリゴンの欠片となり霧散する。俺はキリト譲りの癖なのか剣をバッテンに薙ぎ、腰にある鞘へと収める。
「きゃぁああああああ!」「うわぁあああああ!」「た、退避ぃぃいい!」
「はぁ……」
次々に訪れるイベントに、俺はうんざりしていた。しかし、悲鳴が上がっているのにほっとくのは良心が痛まれるわけで、俺は悲鳴が上がった場所へと駆け出した。俺のステータスは敏捷よりに上げてあるため、その速度は攻略組の中でも飛び抜けている。もちろん俺と同じく敏捷型の奴もいる為一番というわけではないが。
たまに木の枝なんかで頬を剃ったり抉られたりしてHPが数ドット減るが、この時ばかりはこの世界に痛みがないことを感謝する。数分走ると、一体のモンスターから逃げ惑う数人のプレイヤー達を見つけた。装備は中級層よりやや
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