暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Online -Gun Sword-
Sword Art Online
01
[1/8]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
五万のプレイヤーの反応はほぼ一様。みなおずおずと周囲の者と会話を始めていた。
「あ〜……面倒くさいことになってきた…」
俺は近くにあったベンチに腰掛けぎゅっと目を閉じ、最終確認というように自分に言い聞かせる。これは現実だ。茅場が言った通り俺達はこのゲームをクリアするまでログアウトすることは不可能。デスゲームなのだから死んだら、死ぬ。
周囲の人間たちがドッキリだなんだと話していたが、俺にはそうは思えない。俺が知っている茅場と言う人間は、こう言ったタチの悪いドッキリなど仕掛けない。いや、ドッキリすら仕掛けてこないだろう。
俺はその前提を受け止め、飲み込んで腹に収めると、一気に頭を冷めさせた。こう言うとき大事な事は、冷静に物事を見極め判断し、直ぐに行動に移すことだ。と言っても、人間冷静になろうと思って簡単に冷静になれるものではない。冷静になろう、そう考えてしまう時点で冷静ではないのだ。しかし、俺の頭は急激に冷えて冷えて――冴えていく。そして、的確に状況を把握し最善のオプションを選択する。
決して俺はゲーマーでは無い。もちろん、このゲームのβテスターでもなかった。その為、どこに行けばいいのか、どうすれば良いのかは全くと言うほどわからなかったが、ふと視線の端に居たプレイヤーが走り出した。この状況で迷うことなく走ると言う事は、あのプレイヤーはβテスターなのだろうと内心で確信する。確信すると同時に、俺はそのプレイヤーを追って走り出した。
よく周りを見てみれば、初めに目星をつけたプレイヤーの他に数人のプレイヤー達が走っているのが見えた。彼らもきっとβテスターなのだろう。身のこなしを見る限り、経験者だと思えた。
予想された状況の中で少しでも生き延びる確率を上げるためには、βテスター達に付いていく事が確実だ。さすがβテスターと言うべきか、身のこなしが他のプレイヤーたちに比べてスムーズで、どんどん差が開いていく。俺はVRMMOなんて初めてで、全くと言っていいほど身のこなしがなっていない。さらに、さらに差は開いていく。
このままでは置いていかれる。そう思っていた頃、俺がおっていたプレイヤーがふと立ち止まった。その先を見てみると広大なフィールドが広がっている。そのプレイヤーは少し躊躇しているのかもしれない。それは俺にとって好機だった。見て分かるように未だアバターを動かすことに慣れていない走りでそのプレイヤーへと近づきつつ、大声で叫んだ。
「そこの人…っ!ちっと待ってくれっ!」
するとそのプレイヤーはこちらを一瞥した。どうやら俺の声は届いたらしく、追いつくまでの阮ウ言で立ち止まっていてくれた。慣れない走りをしたせいか、肉体的な披露はないものの精神的な披露に襲われ息が荒くなる。立ち止まってくれたプレイヤーは俺の息が整うまでのあいだ無言
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ