外伝〜北の再会〜後篇
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由等を推測したリシャールはエリゼに確認した。
「はい、そう判断してもらってよいかと。」
「姉様はそちらの男性とお知り合いのようですが、そちらの男性とはどのような経緯で知り合われたのでしょうか……?」
リシャールの疑問に答えたエリゼの様子を不思議に思ったエリスは自身の疑問をエリゼに訊ね
「そちらの男性はリベール王国で民間調査会社の所長にしてカシウス中将閣下自らが認められたカシウス中将閣下の後継者であられうアラン・リシャール所長よ。」
「なっ!?”カシウス”という事はそちらの男性が兄上の話にも出てきたかの”剣聖の後継者”なのですか……!?」
「まあ…………という事は貴方がオリヴァルトお兄様やミュラーさんが”影の国”でお世話になったリシャール大佐だったのですか……」
「……情報局のデータでも見た覚えがあります。――――――元王国軍旧情報部所属アラン・リシャール大佐。3年前の”リベールの異変”の半年前に起こったリベールのクーデターの首謀者で、クーデター阻止後は特務兵達と共に逮捕されて服役していましたが王都への護送中に国内全体が”導力停止現象”に陥っている状況で王都が結社に襲撃されるという出来事に偶然巻き込まれ、窮地に陥っていた王都の市民、王国軍を護送されていた特務兵達と共に救援、更には結社を王国軍と共に王都から撃退した事による功績でアリシア女王直々から恩赦が降り、その後は軍から退いて民間調査会社”R&リサーチ”を立ち上げたとの事です。ちなみに情報局によるリシャール大佐の潜在的危険度評価は最高ランクの”S”であるカシウス・ブライトに次ぐ”A+”だったと記憶しています。」
「え、えっと………最後のその情報局の評価を本人の目の前で言うのはさすがにどうかと思いますわよ……?」
エリゼの説明を聞いたクルトが驚き、アルフィンが目を丸くしてリシャールを見つめている中静かな表情でリシャールの情報を口にしたアルティナの様子にリィン達に加えてリシャール達も冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、我に返ったセレーネは苦笑しながらアルティナに指摘した。
「なるほど……という事は貴方がカシウス師兄と共に今のエリゼへと鍛えて頂いたエリゼにとっての”恩師”に当たる人物の一人でしたか。――――――名乗るのが遅れて失礼しました。自分はメンフィル帝国軍リフィア皇女親衛隊の部隊長の一人であるリィン・シュバルツァー大佐です。今は任務遂行中の為、武装展開中での挨拶になるという無礼をお許しください。」
「!貴方があの……」
「”灰色の騎士”…………まさかこのような形で邂逅する事になるとは想定外でしたわね。」
「フフ、これも空の女神による運命の悪戯かもしれないね。――――――私達への気遣いは無用だ。それよりも早速”本題”に入らせてもらうが……今の状況の私達に君達が駆け付けた事を考え
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