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犬猫屋敷
第三章
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「前に美香が拾った子なのよ」
「信じられないね」
「あの安芸城さんがそんなことするなんて」
「普段物凄く偉そうで」
「口も悪いのに」
「けれどあれでしょ」
 晴香はその猫を見て驚くクラスメイト達にさらに話した。
「美香何だかんだで皆が困ってると助けるでしょ、お掃除とかクラスのことも何か言ってからでもするし」
「そう言われると」
「何でもそうするわね」
「あと家から持ってきているお弁当も口に合わないとか言って全部食べて」
「困ってる人いたらすぐに仕方ないとか言って助けてくれて」
「宿題とかも見せてくれるし」
「あの娘実はいい娘なの」
 晴香は種明かしもした。
「あれでね」
「そう言われるとね」
「そうなのね」
「安芸城さんあれで」
「そうなのよ」
「えっ、何で皆さんいるの!?」
 ここでパジャマ姿の美香が晴香達の前にいて驚きの顔で言ってきた。ピンクのフリルが多くあるパジャマである。
「晴香だけでなくて」
「皆が運動会であんたがリレーの選手になったことと今日の授業のノートを見せに来たのよ」
 晴香が驚く美香に話す。
「それで来たのよ」
「余計なことしなくていいのに」
「それはそうと」 
 クラスメイトの一人がここで晴香に尋ねた。
「このワンちゃんや猫ちゃん達は」
「爺や達が育ててるのよ」
 美香はすぐに否定した。
「それだけよ」
「あっ、雅さんから聞いたから」
 そのクラスメイトは否定する美香に笑って返した。
「そのことは」
「それは間違いよ」
「けれど雅さんって嘘吐く顔じゃなかったよ」
「だからそれは」
「僕達安芸城さんのことを誤解していたみたいだね」
 クラスメイトは美香に笑って話した。
「これからはそうした人っていうことでね」
「そうした人って何よ」
「だからそうした人だってね。じゃあノート出すね」
「あ、有り難う」
 美香はこのことについては素直に感謝の言葉を述べた、そしてノートを写させてくれたお礼に晴香達に紅茶とケーキをそれぞれ出した。
 翌日美香は元気に登校したがもう皆美香がどういう人間かわかっていて接した。美香がどれだけ傲慢にしても一言多くても。
「はいはい、わかったから」
「一緒にやりましょう」
「今日も有り難う」
「お陰で助かるわ」
「だから仕方なくよ」
 美香はこう言う、しかし。
 晴香はその美香に笑って言った。
「素顔ってのはわかるのよ」
「何が素顔よ」
「あんたの本当の顔がね。幾ら口ではそう言っていても」
 仕方ないだのそうしたことを言ってもというのだ。
「わかるのよ、じゃあこれからも宜しくね」
「くっ、仕方ないわね」
 こう言ってだ、美香は晴香と一緒にいてそして犬や猫達の世話をして誰かが困っていると助け続けた。皆晴香以
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