第四章
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「ずっとね、これまでよりもね」
「いいんだな」
「そうよ、シロと一緒にいてね」
そしてというのだ。
「明るくしていた方が」
「あいつも喜んでくれるか」
「あんたが落ち込んでいたらいつも励ましてくれたでしょ」
「絶対にな、間違えていたら穏やかに忠告してくれてな」
「だったらね」
それならというのだ。
「もうね」
「落ち込まないでか」
「明るくしていることよ」
「シロと一緒にいてか」
「そうよ、シロがあんたと会ったのはあの子が導いてくれたかも知れないわね」
「台風の時にふと家を出たけれどな」
それでもとだ、徹も言った。
「それはか」
「あの子が背中押してくれたのかもね」
「そうなんだな」
「そう、それでシロと出会えて」
「今こうなってるんだな」
「そうかも知れないわね」
「シロも俺に会えないと」
徹は母のその言葉を聞いて言った。
「シロもな」
「どうなっていたかわからないっていうのね」
「あの時台風だったからな」
悪天候の中にいたからというのだ。
「だからな」
「そうね、どうなっていたかね」
「わからないな」
「ええ、けれどシロもね」
「俺と出会ってか」
「助かったのよ」
「あいつは俺とシロを助けてくれたんだな」
徹はここでこうも思った。
「俺をまた明るくさせてくれて」
「そしてね」
「シロの命も救ってくれたんだな」
「そうなるわね」
「そうだよな、そう思うとな」
「あの子がそうしてくれたのなら」
「明るく生きないとな」
死んでしまったその親友を思いつつこの言葉を出した。
「あいつの為にも。それに」
「シロの為にもね」
「そうしないとな、じゃあな」
「ニャア」
ここでシロがソファーの上から鳴いた、それでごろごろと寝転がっているのを見て母に言うのだった。
「今からブラッシングするな」
「シロにね」
「そうするな」
こう言うのだった。
「あいつがねだってるからな」
「あの時はブラッシングをね」
「ああ、あいつブラッシング好きだろ」
「あの時がその催促ね」
「だからするな、あいつといたら」
どうかともだ、徹は話した。
「自然と心が楽しくなるしな」
「だからなのね」
「あいつのところ行くな」
「今日お父さんシロの大好きな煮干し買って来るって言ってたから」
「親父も好きになったんだな、シロを」
「家族皆好きよ、それで特にね」
母は息子にさらに話した。
「あんたが一番よね」
「シロが好きか」
「だから世話してるでしょ」
「そうなるか」
「そしてシロもね」
「俺に一番懐いてるんだな」
「だから毎晩ベッドで一緒に寝ているのよ」
徹のそこでというのだ、今はそうなっているのだ。
「そうなのよ」
「悪くな
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