第一章
記憶を無くした少女
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匹す倒せてないじゃない!」
「全部やるとは一言も言ってないんだぜ」
「なんの為の魔法よ」
「どれも魔法が広範囲魔法って訳じゃないんだ」
『喋ってる暇があるなら集中して戦え!』
バルフレアが少し怒鳴り気味に言い、銃の引き金を引いて弾丸を放った。弾丸は魔物の頭部に当たり、魔物を倒した。
私は刀を両手で強く握り、助走をつけて走った。魔物が鋭い爪で引き裂こうとするが、刀で受け流す。魔物に隙ができ、私は刀を斬り下げて魔物を倒した。
「す、凄いです!」
凛が目を輝かせながらこっちへ来ると、那木砂が自慢げな態度をとった。
「まぁ、ざっとこんなもんだぜ」
「ただの雑魚でしょ、なに自慢げにしてるのよ」
私が口を挟んで言うと、那木砂が少しだけ拗ねた。こうでも言わないと那木砂はすぐ調子に乗るから釘止めをしないといけない。
「それでも凄いです、私なんか何も出来ないから」
凜が笑って言うが、助手がこんな感じだと困る。かと言って、凜にいきなり戦わせるのも無茶すぎる。
「…凜」
「は、はい」
「護身用持ってなさい」
もう一本の刀を凜に渡すが、重たそうに両手で持っていた。そんなに重たかったかしら。
「ありがとうございます」
「…まぁいっか」
他の武器が無いから仕方ないとしか言えない。凜には悪いが、刀で我慢してもらう。
一時間経過__
「探しても見つからないんだけど…!」
私はそう言って木に寄り掛かる。奥に行けば魔物が来るは、那木砂が転んで怪我をするは、バルフレアの師匠__ナギは見つからない。先が遠い気がする。
凜が那木砂の事を心配し、声をかけてきた。
「大丈夫ですか那木砂さん?」
「あぁ、大丈夫だぜ」
「でも血が出てますよ、いま治しますから動かないでくださいね」
その時、凜の周りにリング状の魔法陣が描かれ、那木砂の傷が治った。それを見た私や那木砂とバルフレアは驚きを隠せなかった。那木砂が急に凜の手を掴んだ。
「その魔法って…!」
「な、なんですか…」
「あ、なんでもない。回復魔法使えてすごいなーって」
と言って那木砂は凜の手を離した。
「使える魔法これしか無いので役に立つといったら怪我を治す事しか出来ないんです」
「それでも凄いぜ。回復魔法は難しい魔法なんだぜ」
「そうかな…?」
「そうだぜ。な、黒夢」
『そうね…』
ただ、今の所戦う既にがないから前線には出せないのが欠点な所だ。
「休憩はもう良いか?」
バルフレアがそう言うと、三人は頷いて答えた。
引き続き、人探しを再開した。森の中をどんどん奥へ行くにつれ、薄暗くなっていく。視界が悪いと魔物に不意を付かれ
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