暁 〜小説投稿サイト〜
蒼穹の彼方へ
第一章
記憶を無くした少女
[4/8]

[1] [9] 最後 最初
時間に来るなんて珍しいわね。暇で遊びに来たなら殴るからね」

「残念ながら人探しなんだよ、師匠見なかったか?」

「師匠って、あのちっこい奴の事?今日は見てないわ」

「そうか」

この白髪でアホ毛がトレードマークなのがバルフレア。銃士でナギの弟子でもある。那木砂同様、幼馴染み。
バルフレアが笑顔でいる時点で嫌な予感がする、女の勘がそういっている。

「…まさか、手伝えと」

「巫女様が困った人を助けない訳がないよな」

バルフレアが凜にそう言うと、慌てて頷いた。白々しい奴だ。
私は深い溜息をつき、仕方なく引き受ける事にした。やらないと五月蝿そうだし。

「てことだから那木砂、アンタも__」

「勿論、行くぜ」

「暇人だけあるわね…凜、アンタも行くわよ。助手なんだから」

『は、はい!』

返事だけは良い。少し不安だが、何とかなるだろう。


迷いの森
名前の通り、迷いやすいし薄暗くて気味が悪い所。この当たりに那木砂の家があるが、何で好んで住んでいるのかが分からない。

「そういや、お前の名前を聞いてないな。オレはバルフレアだ」

「今日から黒夢さんの助手になった鈴菜 凜です」

「黒夢の助手?物好きだな凜は、黒夢の助手になってもろくなことがないぞ」

『アンタねぇ…』

言いたいかとばっかり言って、全く。
すると、凜がバルフレアに質問をした。

「あの、バルフレアさんの師匠さんはどんな感じなんですか?」

「師匠?そうだな__」

『餓鬼』

『お子ちゃまなんだぜ』

私と那木砂が割り込んで言うが、バルフレアは否定せず頷いた。

「そ、そうなんですか…」

「会えば分かるって」

バルフレアが笑顔で答えたが、凜が表現に困りながら答えることができなかった。分からなくもない、師匠と言うと尊敬や憧れの対象になるが、バルフレアの師匠に限ってそれはない。実力はあるが。

「そういや、バルフレア。何でナギが迷いの森なんか入ったのよ」

と、私はバルフレアに質問したが、即答で「知らない」と返された。
どこの師匠も考えてる事がよく分からない。

「はぁ…」

その時、茂みから物音がした。私は足を止め、刀を鞘から取り出した。

「魔物が居る…」

「ま、魔物!?」

凜が驚くと、茂みから魔物が数匹現れた。

「凜、危ないからその辺に隠れていて」

「は、はい!」

凜は木影に隠れた。私が助走をつけて走ろうとした時、那木砂が魔法陣を展開して魔法を放った。

「ライトジャベリング!」

光の刃を四つ作り、魔物がいる方へと放つ。見事に命中にしたが、一匹しか倒せていない。
やるんだったら全部やってほしい。

「一
[1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ