別世界よりB
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事は出来ないの…効果があるのは私一人にだけなの…才能無いのかなぁ…」
悲しそうに俯くリュリュ…
「そ、そんな事無いよ!リュリュは凄いよ!才能もあるし、努力するから凄いと思うよ!以前マーリンから聞いたんだ…ルーラは本来、使用者しか移転できない魔法だって!つまり、大勢を移転させる奴の方が異常なんだよ!リュリュは正常なんだよ!だから凄いんだよ!」
ティミーは必死にリュリュを慰める。
「ちょっと!その異常な奴って、アンタの父と双子の妹なんだけど!」
「ほら、異常だ!」
ポピーの憤慨を見向きもせず、リュリュの両手を握り慰めるティミー…そんなお前は正常なのかと聞きたくなる。
「あ、ありがとう…ティミー君…」
さすがのリュリュも引き気味だ。
「それでね、マーサお祖母様!実はもう一つ古代の魔法を教わって来たの…上手くすれば、その魔法が今回の事件で役に立つかも!」
「本当ですかリュリュ!?そ、それは何という魔法ですか!?」
思いがけない所から状況打開の切っ掛けになるかもしれない事が…
「はい。その魔法は『パ・ル・プ・ン・テ』と言います!魔法を教えてくれたベネットさんが言うには、『何が起こるか分からない魔法』と言ってました…そして『太古の文献には、異世界から恐ろしい物を呼び寄せる事もあったらしい』とも言ってました!これって上手くすれば、お父さんを呼び戻せるかもしれないですよね!?」
「それは本当ですか!?では早速試してみましょう!仮にあの子を呼び戻せなくても、異世界への干渉を起こす事が出来るのなら、今後魔法を改造する事で、状況を打破できるかもしれません!」
早速マーサは準備を始める!
国王の執務机に例の本を開いて置き準備を整える。
周囲にはマーサ他、ティミー達も事の次第を見つめている。
そして例の本を挟む形でマーサの正面に立つリュリュ。
皆が緊張した面持ちで見つめる中、リュリュが魔法を唱えた!
「パルプンテ」
………………………………………
「…何も…起きませんね?」
数秒の沈黙が続き、マーサが言葉を発した瞬間!
例の本の上に黒い穴が広がり、近くにあった書類などを吸い込みだした!
「あ!星降る腕輪が!!」
書類の上にペーパーウェイトとして置いてあった星降る腕輪が吸い込まれそうになり、思わずティミーが手を伸ばす!
しかし時既に遅く、星降る腕輪は穴の中へ…
しかも不用意に近付いた為、ティミーまでもが吸い込まれそうになっている!
「ちょ、ティミー!!」
「お兄様ー!!」
ティミーの近くに居たビアンカとマリーが、慌てて手を差し伸べた!
ティミーは辛うじて2人の手を掴む事が出来たのだが、それはむしろ最悪の行動でしか無かった!
そう、ティミーは吸い込まれ、手を掴んだビアンカとマリーまでも巻き
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