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勇者戸希乃を信じてほしい
第四話
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ちで結構残留しているから時々被害が出るんだ。あいつらは普段は天井にへばりついて誰かが下を通りかかったら落ちてくる。そして獲物を取り込んで溶かして食うんだ」

 う、なんかグロそう……。
 ゴルガスさんの説明に今度は魔王が追加します。

「あいつらが厄介なのは普通に武器で攻撃しても死なないことだな。何しろもともと不定形の生き物だから、剣で切ろうにも二つに分かれるだけだし叩いたって伸びるだけ、生き埋めにしたってじわじわ染み出して出てくる。効果的なのは炎だが、それもたいまつ程度じゃ効果は薄い。大量の油をぶちまけて一気に焼き殺すとかしてどうにかなるというところだ。幸い知能というものは全くないから発見できれば避けることはできるが、そもそも発見するのも結構難しい」

 えー、ゲームではぽよぽよなのに……。

「ミスト系も厄介だ。ガス状生物でうっかり吸い込んだら肺を焼かれて死ぬ。こいつらはガス状の名の通り火を放てばどんどん燃えるから、そういった意味では対処は楽だがな」

「そう。だが問題は見つけるのが飛び切り厄介だってことだ。何しろガスだからな。暗いところだとまずわからない」

 うう、おうちに帰ってもいいですか?

「ほかに厄介なのといえばアンデッド系がいるな。強さはピンキリだが、割と共通しているのが仲間を増やすことだ。つまりゾンビに殺されたらゾンビになる。ヴァンパイアなんかはもともと強力なのにそのうえ仲間を増やすから輪をかけて厄介だ」

 ゾンビはなんかグチャグチャしてそう。
 でもヴァンパイアってイケメンイメージです。

「なんにせよ、そういう連中を相手にするには剣だけじゃ足りないからな」

「だから、魔法使いを仲間にしなきゃいけないってこと?」

「ま、だいたいそういうことだな」



 さて朝ごはんが終わって、いよいよ迷いの森に入ります。
 どんな冒険が待ち受けているのでしょうか!?



 あっさり到着しました、魔法使いのお屋敷。
 森に足を踏み入れると、木々が避けて道を作ってくれて、真っすぐ歩いたらなんか着きました。
 冒険とかは?

「いいんじゃないのか?お前、めんどくさいの嫌いだろ」

 それはそうだけど……。


「ようこそいらっしゃいました、勇者様」

 出迎えてくれたのは、灰色でつばの広いとんがり帽子とローブを着た背の小さな魔法使いの女の子です。
 微妙に袖が余っているのと、自分の身長よりも長い杖を抱えているのが萌えポイント。

「おね……し、師匠のところへ案内します。こちらへどうぞ」

 セリフを噛んだりするところもキュートです。抱っこするなら魔王よりこっちでしょう。

 小さな魔法使いさんはとことこ歩いて道案内。
 一歩ごとに上下にピョコピ
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