第百四十六話 マドリードへ向けてその十
[8]前話 [2]次話
「これでな」
「勝利がですね」
「近付くな、そしてな」
「ここで勝てば」
「ああ、間違いなくな」
それこそというのだ。
「連合王国との戦が決まるぜ」
「マドリードに向かい」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「勝つな」
「それでは」
「ああ、戦っていくな」
「わかりました」
「さて、ここでな」
「敵軍を破り」
「後はマドリードまでな」
即ち敵の首都までというのだ。
「向かうな」
「そうしてですね」
「ああ、勝つな」
そうするというのだ。
「この戦争もな」
「それでは」
「騎兵隊も破って」
「テルシオも」
「どんどん破っていくな」
これからというのだ。
「そして敵が潰走したらな」
「追撃も仕掛けますね」
「捕虜をどんどん獲るな」
追撃によってというのだ。
「その数次第でまたな」
「連合王国との外交にですか」
「役立てるな」
「捕虜も外交手段ですね」
「ああ、じゃあな」
「今はですね」
「敵を破るな」
久志は目の前で敵の騎兵隊が戦線を崩壊させるのを見つつ夕子に話した、敵の最後の切り札はこれで潰れ。
テルシオもだった、彼等も。
次々と一個ずつ崩されていった、潰走した方陣程脆いものはなく。
久志は自分が言った通り追撃を仕掛けた、そしてだった。
一万以上の捕虜を得た、連合王国との決戦は十万の敵を破っただけでなく一万を超える捕虜も得た。帝国にとって鮮やかな勝利に終わった。
第百四十六話 完
2020・1・15
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ