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レーヴァティン
第百四十六話 マドリードへ向けてその七

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「いよいよ」
「ああ、砲撃戦はこちらに有利だしな」
「敵の砲兵隊は徐々に退いていっているな」
「退くならな」
「それでだな」
「退いてもらうさ、そしてな」 
 久志はさらに言った。
「後はな」
「テルシオをだな」
「攻めるな」
 こちらをというのだ。
「そうするな」
「ではな」
「ああ、今からな」
 こう話してそしてだった。
 久志はテルシオが来るのを待った、砲撃戦はまだ続いているが決着はつき連合王国側の大砲は退いていっていた。
 だが敵の主戦力であるテルシオは健在だ、そのテルシオ達にだった。
 久志は攻撃を命じた、だが。
「突撃はしない」
「それはだな」
「しない」
 こう正に話した。
「だから城に生身でぶつかってもな」
「弾き返されるな」
「そうなるだけだからな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「ぶつからずにだな」
「ああ、こっちの方陣で対するさ」
「銃兵、術を使う者は者で分けたな」
「その方陣でな」 
 それでというのだ。
「攻撃を仕掛けるな」
「銃は連射するな」
「術もだ」
 これもというのだ。
「その場で攻撃を続けてな」
「そしてだな」
「テルシオを攻めるな」
「そうするな」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「テルシオを破っていくな」
「そうするか」
「ああ、じゃあな」
「今からだな」
「攻撃開始だ」
 こう話してだ、久志は銃兵や術者達の方陣剣や槍の兵達の方陣の左右にある彼等に対してテルシオを攻撃させた。
 しかもただ攻撃を仕掛けるのではなく。
「立ち撃ち、屈み撃ち、臥せ撃ちのな」
「三段ですね」
「一気に攻めてな」
 こう夕子に話した。
「敵のテルシオを攻めていくんだ」
「銃ではですね」
「そして術もな」
 こちらの攻撃もというのだ。
「テルシオにどんどんぶつけていくな」
「そうしてですね」
「テルシオっていう城にぶつからずな」
「銃や術で、ですか」
「障壁を壊すんだよ」
 城のそれをというのだ。
「こうしていけばな」
「勝てますね」
「ああ、だからな」 
 それでというのだ。
「もうぶつかって駄目な相手はな」
「最初からですね」
「ぶつからないさ、じゃあテルシオを一個一個確実に潰して」 
 集中攻撃、これを行ってというのだ。
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