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レーヴァティン
第百四十六話 マドリードへ向けてその六

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「ならな」
「こちらは、でござるな」
「俺達も攻撃を浴びせていくな」
 術のそれをというのだ。
「そうしてな」
「戦っていくでござるな」
「ああ、そしてな」
「敵の砲兵隊の後は」
「その後はな」
「テルシオでござるな」
「砲兵隊も気になるけれど敵の主力はな」
 何と言ってもとだ、久志は進太に話した。
「テルシオだろ」
「自他共に認めるところでござるな」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「まず砲兵隊を潰すけれどな」
「何といっても」
「まずはだよ」
 何といってもというのだ。
「テルシオだろ」
「だからでござるな」
「それをどうするかだよ」 
 これが肝心だというのだ。
「だからいいな」
「これより」
「砲撃戦で敵の砲兵隊を倒してな」
 術も交えてそうしてというのだ。
「そしてな」
「そのうえで」
「テルシオだよ」
 見れば敵軍は砲撃は確かに数は多いがさして力を入れているものではなかった、そして砲撃戦の間にも。
 テルシオ達はこちらに来ている、砲撃戦の後その衝撃力と防御力帝国軍を押し潰そうとしているのは明らかだ。
 久志は砲撃戦の中でテルシオ達の動きを見つつだった。
 もう一度敵の騎兵隊を見た、そのうえで進太に話した。
「騎兵隊は任せるけれどな」
「それでもでござるな」
「ああ、こっちの騎兵隊が動くのはな」
 進太が率いるそれはというのだ。
「まだだよ」
「敵の騎兵隊が動く時でござるな」
「何時でも動ける感じだけどな」
「それでもでござるな」
「ああ、敵の騎兵隊はな」
「今はでござるな」
「動く気配ないからな」
 それでというのだ。
「こちらもな」
「待機でござるな」
「今は騎兵隊を動かす時じゃないさ」
 久志は言い切った。
「本当にな」
「だからでござるな」
「ああ、動かずにな」
 そしてというのだ。
「機を見ておいてくれ」
「わかったでござる」
「そしてな」
「テルシオだな、今も来ている」
 進太が答えてきた。
「前からな」
「ああ、城に直接ぶつかってもな」
「勝てないな」
「けれどな」
「城は城でだな」
「攻め方があるからな」
 それ故にというのだ。
「今からそれをやるな」
「そういうことだな」
 今度は正が応えた。
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