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機動戦士ガンダム0079外伝 蒼い閃光
第一章 モビルスーツ
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リア機関の人間だった。
「連邦も既にモビルスーツの開発に着手したことはご存知ですよね?」
 クワトロが問う。
「ええ。耳に入っています」
 ハイジは頷いた。
 ガンキャノンとガンタンクだ。
 実物をこの目で確認したことはないが、模擬戦闘の映像は既に目にしている。
 そこにランバ・ラル大尉が、ツィマッド社から出向している特務将校ロイド・マニンガムを伴い現れた。
「待たせな……
 ラルは、悪びれた様子もなく平然と言い捨てると、ハイジの横に腰掛ける金髪の男に視線を向けた。
「お初にお目に掛かります、ランバ・ラル中佐殿。お噂はお聞きしております」
「ガイア、彼は?」
「連邦のクワトロ・バジーナ少尉殿……あまり大きな声で言えねえが、キシリア様の息の掛かった」
 ザビ家の人間の名前を耳にした瞬間、忽ちラルの顔が硬直していき険しい表情になった。
「ああ」
 ラルは小さく頷いた。
「自分は、本日ダークコロニー内で行われる次世代型MS試作機の機動実験を見届けたあと、フォン・ブラウンに戻る予定です」
 クワトロが告げた直後、女性連絡士官がテストパイロットたちの前に現れた。
「シャトルの準備が整いました。皆様どうぞ」と宇宙港ドッキングベイの方を指差し伝えた。
「行こうか」とラルが言うと、彼らはシャトルに向かってゆっくりと歩き出した。

   3

「あれか、次世代型モビルスーツというのは?」
 ラルはそう訊ねながら、ダークコロニー内の格納庫に立つダークグレイのカラーに統一された人型機動兵器を指差した。
 トレノフ・Y・ミノフスキー博士はその機体を見上げながら頷く。
「ああ、遂に動力用融合炉の小型化と流体パルスシステムの開発に成功した……」
 説明しながらミノフスキー博士は振り向き、ラルたちテストパイロットに目を向ける。
「このトあと、鹵獲した連邦のモビルスーツRCX-76-02ガンキャノン最初期型、並びにRTX-65ガンタンク初期型を相手に実戦に見立てた模擬戦を行う……」
「各員、そう言うことだ」
 ラルが不敵な笑みを浮かべた。
 ハイジは無言で頷く。
「先行型のモビルワーカーとの違いは……」
 オルテガが訊ねる。
「モビルワーカーとは全くの別物だよ」
「よく見てみろオルテガ、モビルワーカーとのように剥き出しのエンジンを背中に背負っていないだろ」と、目の前に立つモビルスーツを指差しながらラルが言う。
「確かに……」
「で、博士、あれは何て名前何ですか?」
 ガイアが訊ねる。
「機体コードはYMS-03……名称はヴァッフだ……本日は、ズムシティからドズル閣下とギレン閣下が視察に来られる」
 ミノフスキー博士は真顔で告げた。そしてもう一度ヴァッフを見上げ満面の笑みを浮かべた。
「ギレン議長の目の前で見っ
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