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チートな転生者の奏でる『俺の転生物語』原作どこいった!?
『出逢いと誘拐』
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だなんて思わないよ」
「どうして……ですか?」
まるで何かにすがり付くかのような眼差しを向けるすずか。
「戦っている時も言ったけど本当の化物は涙なんか流さないし、自分の欲望の人の命を軽く奪える奴こそが化物だってね」
人の生命の重さを知っていてなお人を喰いものに出来る奴が本当の化物だと言えよう。
少なくとも俺はそう思う。
「ッ!!」
「それにアイツが剣を取り出した時に俺に逃げろって言っただろ? 打算的な考えの化物なら奴に俺を始末させて口封じをしたりするハズだけど君は俺の身を案じただろ」
「それは……私のせいで誰かが傷つくのが嫌で……」
「その考え方ができる時点で君は優しい人間さ」
俺みたいな奴と違ってね……。
誰にも聞こえないような小さな声で呟き一瞬だけ自嘲気味な笑いを浮かべる。
「あの……」
「ん?」
「貴方は……私を受け入れてくれますか?」
瞳を潤ませ幼い容姿でありながらもどこか妖艶さを感じさせる表情ですずかは問う。
「こんな可愛い『吸血姫』なら喜んで」
ニコりと微笑みながら無意識にキザなセリフをほざ…ゲフン ゲフン、言うこの男の娘(笑)
いつか後ろから刺されないといいね。
「ありがとう……ございます」
少し遠慮がちにだが確り腕に力を込めて抱きつくすずか。
「いえいえ こちらこそ」
すずかの言葉に答えたその時、
ー殺気・震ー
不意にゾクッ!と背筋に悪寒がはしり殺気の飛んで来た方を向くと、
「アンタ達……アタシ達をほっといて随分とたのしそうねぇ〜」
目を爛々と光らせ再びデフォルメされた虎を背景に投影させたアリサと、
「すずかちゃん一人だけズルいの!」
小さな猫の幻影を背景に投影し涙目でこちらを睨むなのは、
「零様……あまり無自覚なのもいけませんよ」
静かな言動で主たる零を諌める千歳だが少しばかり怒っているのか雰囲気がちょっと恐い。
「え〜と……その……ですね……」
じりじりと近づいて来る三人から逃げるように後ろに下がるが壁まで追い詰められてしまい、
「「「少し頭冷やそうか」」」
制裁を食らってしまう。
「みぎゃーー!!」
ー少年制裁中ー
少年の精神保護のために描写は省きます。
『見せられないよ!』
しばらくして……、
「いくらなんでもこの扱いは酷くない?」
制裁を受けた零の姿は……あえて言うまい……。
「フン! アンタが悪いのよ!」
頬を紅くしながらフン!と息巻くアリサ。
「ちょっとやり過ぎたの…」
流石にやり過ぎたのか少し落ち込んでいるなのは。
「鈍感なのも行き過ぎると罪です
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