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チートな転生者の奏でる『俺の転生物語』原作どこいった!?
『出逢いと誘拐』
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の高さを目の当たりにしてきたなのははあまり動じてはいなかったようだ。
「また身体能力が向上されたようですね」
零の身体能力が上がった事に言葉を漏らす千歳。
「なっ? へ?」
普通ならばあり得ない事態に混乱する男達だが、
「『魔神拳』!」
そんな暇など与えられず、
ー拳 貫通 ー
真っ直ぐストレートに振るわれた拳から拳圧が飛び銃を持った男の
鳩尾
(
みぞおち
)
を貫く。
ー潰ー
「ゴッ! ゲェッ!?」
拳圧の衝撃によって胃が潰れたために血ヘドを吐きながら地獄の痛みにのたうち回る。
そんな男の姿をまるで害虫でも見るかのような眼で見た後、
「懺悔は十分? 遺書は大丈夫? 部屋の隅でガタガタ震えながら豚のように泣く準備はOK?」
最終宣告を告げる。
「クッ! ガキがぁ!」
男が拳銃を零に向けようとするが、
「ムダだあの小娘の相手は
我
(
オレ
)
がしよう」
中華風の服装の男が青竜刀を片手に前に出る。
「アンタは?」
「ただの処刑人だ……火龍と呼ばれている」
さっきの雑魚とは比べ物にすらならない実力があるのは明白だ。
「ふぅん……あと訂正しとくけど俺は男だ」
その瞬間時が止まる。
「冗談だろ?」
誘拐犯が呟く。
「男だよ!」
その呟きに間髪いれずに返す。
「ふん……まぁいい……先程の戦闘技術そして符術にその容姿キサマを持ち帰れば奴らも文句は言うまい……」
「奴ら?」
なんか気になるワードが聞こえたぞ。
「貴様らには関係無かろう……さて……始めるか……」
火龍は普通の物よりも大きな青竜刀を鞘から抜き放つ。
その際に刀身がギラリッ!と妖しい光を放つ。
「お兄さん逃げて!!」
「速く逃げなさいよ!」
抜き身の刀身と素人目でもわかる程に危ない雰囲気を放つ火龍と対峙する零に逃げろと叫ぶすずかとアリサ。
そんな二人に対して零は、
「大丈夫」
と優しく微笑みながら短い返事を返す。
「楽しませてもらうぞ」
火龍が青竜刀を袈裟斬りに振り降ろす!
その一撃は鋭く洗練されたものだった
それに対して零は、
「ハァッ!」
ー 一閃 ー
けたたましい金属どうしのぶつかり合う音が木霊する。
「ぬ?」
突然響いた音の発信源を辿ると零に行き着き、
その零の手には白と黒の双剣が握られていた。
「まさか……その剣は!」
零の持つ白と黒の双剣に心当たりがあるのか感極まるとばかりにうち震える火龍。
「御察しの通りこの双剣の名は干将・莫耶」
黒い刀身に紅い亀裂模様の男剣干将、
白い刀身に水波模様の女剣莫耶、
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