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チートな転生者の奏でる『俺の転生物語』原作どこいった!?
『出逢いと誘拐』
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わせ問う。
正直……今この子に拒絶されるのは嫌だ……俺の身体についてはいつかはバレる事だがそれでも……。
「お兄ちゃん……大丈夫だよ!」
最悪の場合も覚悟していた零だがそれとは真逆の答が返って来た。
「え?」
「お兄ちゃんは昔も今日もなのはを助けてくれたの! なのはが一人ぼっちで辛い時に一緒にいてくれた……だからなのはは嫌ったりしないよ!」
「なのは……」
今の言葉で不覚にも泣きそうになりました。
「ありがとう……」
気がつけば俺はいつの間にかなのはを抱き締めていた。
ちなみにその際にもう地獄の鬼も裸足で逃げ出すような恭也さんの顔は俺は見てませんよ……。
そして少し離れた場所から零達のやり取りを見ていた士郎達はというと、
「なるほどな……確かに身体能力は納得できるがあの武術の腕自体は本人の腕前……恐ろしい才能だ」
「それでもあの子はまだ子供……親としての義務もまともに果たせていない私達だけど娘を助けてもらってきたのだから私達もあの子を受け入れましょう」
「そうだね……しかし……今さら『龍』が現れるとはな」
苦虫を噛み潰したかのような表情の士郎。
「もしもの時は……」
「わかってるさ……」
決意を込めた眼を見せる士郎。
「では……零君……でよかったのよね?」
すずかの姉忍が零に問う。
「貴方は私達と契約を結ぶという事でいいのよね?」
「はい」
「では契約について詳しい話はまた後日でもいいですか?」
「ええ もちろん 千歳もそれでいいか?」
今まで静かに零の背後で佇んでいた千歳に問い掛ける。
「はい」
「では お願いします」
「零君……妹を助けてくれてありがとうございます」
忍は深々と頭を下げる。
「お気になさらず」
「お嬢様を助けていただき この鮫島感謝いたします」
アリサの執事である鮫島が忍と同じように頭を深々と下げて礼を述べる。
「怪我が無くてなによりです」
「一応感謝するわ! ……その……ありがとね」
おぉう ここでデレるとは……。
「どういたしまして」
「それでは私共はこれにて失礼いたします」
再び頭を深々と下げてからアリサを表に停めていたリムジンに乗せて去る。
「それでは私達も失礼しますね」
「はい」
そして月村姉妹も頭を下げ使用人の運転する車で帰路につく。
「それじゃあ 俺達も帰りますね」
そう言って帰路につこうとする零と千歳。
「君が何者でも私達は受け入れるよ」
帰路につこうとする零に小さく囁くように語る士郎。
「ありがとうございます」
零は静かに礼を返し振り返る事無く
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