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オズのハンク
第六幕その十

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「エジプトには」
「中南米の神様も姿も独特だけれど」
「その神様もね」
「独特だね」
「インドの神様や仏教の仏様は腕が何本もあることがあるけれど」
 ベッツイはまたインドの神様そして仏教のお話をしました。
「それでも」
「手がないことはね」
「これまたね」
「独特ね」
「そうだね」
「二本足みたいなのは」
 このことはというのです。
「あの人のお話だと」
「まあおおよそね」
「わかるけれど」
「足もないとなると」
 その場合はというのです。
「ちゃんとね」
「手足がないってね」
「お話するね」
「ええ、蛇みたいな身体なら」
 手足がない生きものということからです、ベッツイは蛇もお話に出しました。
「ちゃんとね」
「それはそれでインパクトがあるから」
「お話するでしょうけれど」
「あの人手だけと言ったから」
「まず足はあるわね」
「それはわかるね」
「本当にね、じゃあここはね」
 あらためて言うベッツイでした。
「皆でね」
「ピラミッドの中を冒険しながら」
「探していきましょう」
「それじゃあね」
 こうお話してでした、皆でピラミッドの迷宮を歩いていきます。途中である男の人にムジェト神のことを尋ねますと。
 この人はこうベッツイに言うのでした。
「手はないけれど足はあるよ」
「足はなんだ」
「そう、二本の人の足がね」
 それはというのです。
「あるよ」
「そうなんだ」
「ただ、手はなくて」
 この日ともこう言うのでした。
「そしてね」
「それでなんだ」
「そう、そしてね」
 そのうえでとです、ハンクにお話します。
「目だけなんだ」
「その目だけっていうのがね」
「気になるかな」
「服は一枚でだね」
「そうだよ、本当にね」
「足があることはわかったけれど」
 それでもと言うハンクでした。
「それでもね」
「わからないかな」
「どうもね」
 こう男の人に答えました。
「僕としては」
「まあね、本当に最初見たら驚く人も多いし」
「そうしたお姿で」
「君達も驚くと思うよ」
 メジェド神のその姿にというのです。
「お化けみたいだしね」
「お化け?」
「ほら、あの白い布を被った」
 ここで男の人はハンクにこんな風にお話しました。
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