第六幕その八
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「だから簡単には見付からないわ」
「そうなんだ」
「けれど貴方達がお会いしたいと思うなら」
それならというのです。
「探してみることもね」
「面白いっていうんだね」
「ええ、そこは貴方達で決めてね」
「わかったわ」
女の人にベッツイが答えました。
「じゃあ実際にね」
「メジェド神を探すのね」
「そうしてみるわ、興味を持ったから」
だからだというのです。
「どんなお姿か気になるし」
「本当に他のどんな神様ともね」
「違うお姿なのね」
「ええ、だからね」
それでというのです。
「貴方達もね」
「探してね」
「お会いしてみてね」
「それじゃあね」
ベッツイが頷いてでした。
皆でメジェド神を探してどんな神様なのかお会いして確かめようと決めました、そのうえで庭園を出てまた歩きはじめますが。
皆若い女の人が言ったそのお姿に首を傾げさせました。
「服が一枚なのはいいとして」
「身体にすっぽり着ているだけだね」
「それはわかるけれど」
「目だけ?」
「手がない?」
カルロス達五人はどんな神様なのかわかりかねています。
「どんなお姿?」
「足はあるのよね」
「けれど手がないって」
「一体どんなお姿か」
「さっぱりわからないよ」
「私もだよ、ちょっとね」
カエルマンも腕を組んでどうかというお顔になっています。
「目だけで手がないっていうのは」
「一体どんな風か」
「わからないですよね」
「服は着てるみたいですね」
「それじゃあ人の身体でしょうか」
「エジプトの他の神様と同じで」
「そうなんでしょうか」
「そうみたいだけれどね」
それでもというのでした、カエルマンも。
「私にも想像が出来ないね」
「目だけってどういうことでしょうか」
クッキーはそのカエルマンと同じ表情になっています。
「お顔はあるみたいだね」
「それはわかりますが」
「目だけっていうと」
「お鼻やお口はないんですね」
「耳もね」
「どんなお顔でしょうか」
「考えれば考える程わからないよ」
本当にそうなっているカエルマンです。
「私にもね」
「本当にそうですよね」
「うん、どんな姿なのかな」
「インパクトのあるお姿なのはわかるわ」
ポリクロームがわかるのはここまでです。
「あの人のお話を聞いてもね」
「それはわかるよね」
「ええ」
その通りだとです、カエルマンに答えました。
「そのことはね」
「そうだね、けれどね」
「本当にわからないわね」
「どんなお姿かね」
「このピラミッドの中にいるのなら」
それならと言うハンクでした。
「探していれば会えるかな」
「そうね、ただね」
ベッツイはハンクの言葉に答えました。
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