第70話
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ンディの言葉に頷いたティオは苦笑しながらセリカを見つめ
「………………俺も”どこぞの誰かさん”のせいで甘くなったものだな。」
(クク、二柱もの女神の性格を変えた実績があるエステル嬢ちゃんと関わった事が運の尽きかもしれぬだの。)
少しの間黙って考え込んでいたセリカは小さな溜息を吐いて魔剣を鞘に納め、その様子をハイシェラはおかしそうに見守っていた。
「――――――だが、見逃すのは”今回限りだ”。それはわかっているな?」
「ええ。次に同じ事があれば、俺達も”クロスベル警察としての役目”を果たします。――――――セティ、動ける程度でいいから少佐達の傷を回復してあげてくれ。」
「わかりました。――――――風の精霊達よ、かの者達に癒しを―――癒しの風。」
セリカの念押しに頷いたロイドはセティに視線を向け、視線を向けられたセティはクルーガー達に治癒魔術を放ってクルーガー達の傷をある程度回復させた。
「そういう訳で、少佐達が今回クロスベルで犯した”罪”に関しては競売会とクロスベル解放に手伝ってもらった恩と相殺して、特別に”見逃します。”」
「ハハ…………そいつはありがたいが、できる事ならもう少し早く到着して欲しかったぜ。お陰様で俺の左腕はこの通りお釈迦になった上、こっちはただでさえ人手不足の状況で貴重な戦力まで失ったんだぜ?」
真剣な表情をしたロイドに声をかけられたレクター少佐は苦笑しながら立ち上がってロイド達に失った左腕があった部分を見せた後カンパネルラの遺体に視線を向けた。
「むしろセリカさんに”抹殺対象”と判断されて、”その程度”ですんだことに感謝して欲しいくらいなのですが………」
「だよなぁ?セリカの野郎がその気になれば、お前達3人とも”全身を微塵切り”にされて”血染め”の二つ名で呼ばれていたシャーリィも二つ名を返上したくなるほどのスプラッターな事になったと思うぜ?」
「………お前達は俺を何だと思っている……?第一、敵を殺すのにわざわざそんな”面倒な事”をする訳がないだろうが。」
(クク、”人を微塵切りにできる事”に関しては否定していないだの。)
レクター少佐の指摘に対してジト目で反論したティオの言葉にランディは疲れた表情で頷いて答え、二人の会話を聞いて呆れた表情で指摘したセリカの言葉―――『その気になれば人を微塵切りにすることは可能』と口にした事にアリサ達だけでなくクルーガー達もそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中ハイシェラは不敵な笑みを浮かべていた。
「―――それと。ヴァイスハイト陛下から少佐達への伝言を預かっています。」
「”黄金の戦王”からだと……?どうせろくでもない内容なんだろうが、一応聞いておくぜ。どんな内容なんだ?」
エリィの言葉を聞いたレクター少佐は眉を顰めて続きを促し
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