艦娘とスイーツと提督と・45
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の開いたジャケットに、これまた馬鹿デカい尻を強調するようなタイトなスカート、そこに星条旗がモチーフになっているであろうタイツに、白のロンググローブと一見モデルと見間違えそうな派手な服装をしている。だが、今の格好はその対極にある。黒のタンクトップにグレーのパーカー、ジーンズと地味の極致だ。その上普段はかけていない眼鏡までかけている。
「だろうな。しかし聞いてはいたがお前ホントにナード側の人間だったんだな?」
「そ、そうよ?悪い!?」
ナードってのは、簡単に言えば英語圏で言われる『オタク』みたいな物だ。特徴としては『内向的』『特定分野の知識が豊富』『文化系の部活やサークルに所属』『スポーツに興味が無い』『恋愛に奥手』等の特徴が挙げられる。日本の『根暗なオタク』のイメージとほぼ合致するだろ?似た言葉にギークってのがあるが、あれはオタクはオタクでも技術オタクだ。ウチの艦娘で例えるならば、比叡とか秋雲はナード、明石とか夕張はギークと言えば解るか?まぁ、夕張の奴はギークとナード、両方の沼に全身どっぷりと浸かってそうだが。
「いや?俺もどちらかと言えばオタク気質だからな。寧ろ同類の方が落ち着く」
「そ、そうなの?」
「まぁ、この顔のせいで割と友達が出来にくい環境だったんでな……自然とそっち方面にな」
ただ、何故だか知らんがよく絡まれたんだよ。学校を締めてるヤンキーのトップだとか、他校のそういう奴に。当然痛い目には逢いたくないから、昔から好きで続けてた柔道とかで撃退はしたが、自分から喧嘩を売った事は無い。
「そうなんだ……」
同好の士が見つかった、とでも言いたげに軽く微笑むアイオワ。
「いや、別にウチの鎮守府オタク趣味の奴なんてゴロゴロ居るだろ?そういう奴らと語ったりしねぇのか?」
比叡とか秋雲の他にも、オタク趣味の奴は結構居る。中には腐女子の沼に嵌まり込んでる奴もいるらしい。
「それが……その、私あのユニフォーム着てる時はああいう性格でしょ?だからジョックと勘違いされてるっぽいのよね」
ジョックってのはナードの対義語的な名称で、陰キャに対する陽キャとでも言えばいいのか?……ホラ、あれだ。アメリカの学園モノドラマとかで男なら野球とかアメフト、女子ならチアリーダーとかやっててやたらとキラキラしててイキってる連中。ああいうのをジョックと呼ぶらしい。
「なんていうか……あのユニフォーム着てる時は、別の私になれるっていうか。コスプレしていてキャラに成りきってる感覚なの」
「あ〜、成る程なぁ」
恐らくアイオワは無意識に、『自分の理想とする戦艦アイオワ』像を造り出して、制服を着ている時には演じてしまってるんだろうな。コスプレしていてキャラに成りきってる感覚……成
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ