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提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・44
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地で何層にも包んで焼き上げた、見た目はボールの様なインパクトのあるお菓子だった。青森土産に何回か貰って食べた事もあった。

「あ、りんご入りのバウムクーヘンだからアップルクーヘンって訳ですか」

「そういう事らしいな。全く紛らわしいというか何というか……」

「でも、何だか日本人ぽくて面白いじゃないですか」

 白雪がその話を聞いてケラケラと笑う。どうやら、さっきまでの不満はどこかへすっ飛んでったらしい。

「さてと、まだアップルクーヘンは残ってるが……お代わりはどうだ?白雪」

「はいっ、いただきます!」

 白雪は満面の笑みでそう答えた。

「そう言えば、白雪姫の物語もこのアップルクーヘンと同じドイツ生まれなんだよな」

「へぇ、そうなんですか」

 白雪姫はグリム童話……ドイツの作家グリム兄弟がドイツに昔から口伝で伝わる昔話を編纂して出版した物だ。ドイツも内陸国でりんごがよく採れる土地柄だからな、白雪姫にりんごが出てくるのはその辺が関係してるんだろう。

「まぁ、今の白雪姫の話はかなりマイルドになってるんだけどな」

「え、そうなんですか?」

「あぁ、昔白雪姫の初版本を読んだ事があるが……チビッ子が聞いたらトラウマになりかねない内容だった」

「例えばどんな内容ですか?」

「そうだな……白雪、白雪姫を殺そうとするのは誰だ?」

「え、白雪姫の継母ですよね?白雪姫の美しさに嫉妬した」

「だよな。今の白雪姫だとそうなってる。だが、本来の白雪姫だと白雪姫を殺そうとするのは実母なんだよ」

「ええぇ!?実のお母さんが殺そうとするんですか!娘が美人過ぎるから!?」

「そうだ。しかも毒りんごを食べさせて殺すのも含めて合計4回、白雪姫を殺そうとするんだ」

「殺意高すぎません?」

「1度目は白雪姫が7歳の時。既に王妃を凌ぐ程の美人になっていた白雪姫を、狩人と共に森に行かせてその狩人に殺させようとした……その証拠に白雪姫の肝臓と肺を持って帰る様に言ってな」

「何でそんな物を?」

「塩茹でにして食おうとしてたらしい」

「サイコパスじゃないですか……」

「でも、狩人も白雪姫の命乞いとその美しさに殺すのが惜しくなって結局見逃して、代わりに猪の肺と肝臓を持ち帰った」

「どう見てもロリコンです。本当に(ry」

「その後、白雪姫は7人の小人に助けられて森の中で暮らし始める」

「あ、その辺は今と変わらないんですね」

「だが、所詮は世間知らずなお姫様。母親が変装した物売りを何度も家に招き入れてその度に殺されそうになるんだ。7人の小人も何度も注意するんだがな」

「えぇ……白雪姫アホ過ぎません?」

「2度目はシルクの紐で絞め殺されそうに
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