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真恋姫を駆けた男
天の御遣いの噂
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ろ。この予言。


「言いたいことは分かる。だが、これにはまだ続きがあってな。」
「はい?」


『・・・またもう一人の御遣いは“死を語る魔眼”を持ち、乱世に隠れた闇を“殺”しせしめん。しかし、その者人には非ず。』


「だって。」
「・・・・・・・・・・・・・・」


オイオイ、その管輅って奴なんちゅうピンポイントな予言してくれるんだ。
メッチャ当たってんぞ。


「まあ、噂だからね。噂の真偽を確かめようと各国が躍起になっているわけよ。」
「で、もう一人の御遣いが俺じゃないかって。か?」
「そうよ〜」
「そんな“死を語る魔眼”なんていう大層な物を持っちゃいないよ。(持ってるけどよ)」
「だが、そんなときにかつて朝廷を騒がせた“真紅の殺人鬼”に出会ったら、そう思うだろう?」
「思わない方がおかしいな。しかし、天の御遣いって言っても“善”と“悪”が混じってんな。」
「どういうこと?」
「前者は“英雄”と呼ばれるだろうが、後者は間違いなく批判されんぞ。そいつが“人”ならよかったが、“人”じゃ無いんだぜ?乱世を治めてくれた奴が“人”では無いということに民衆は反発するだろうな。」
「・・・!!」
「確かに・・・」


このことに気が付いたのは雪連と冥琳の二人だった。


「さて、挨拶も終わったし、巷の噂も聞けたし、そろそろ帰らねぇと。世話になったな。孫s・・いや、雪連に冥琳」
「真名で呼ぶんだ?」
「教えてもらったのに呼ばない方が失礼だろ?」
「確かにね、縁が合ったらまた逢いましょう、真紅狼。」
「おう。じゃあ、失礼する。」


と言って、俺はここに来る前に貰った、路銀を袋に入れ、黒鷹を馬舎から出し呉を後にした。
〜真紅狼side out〜


〜雪連side〜
「行っちゃったわね、真紅狼」
「ああ。」
「でも、なんかどこかで逢える気がするのよね。別な形で。」
「そうか。それよりも御遣いの噂の時の表情が気になるな。」
「どうしたの、冥琳?」
「噂で“死を語る魔眼”と私が言ったとき、僅かに表情がぶれていたんだ。ほんの僅かだがな。・・・アレはなにかしら知っている顔だったな。」
「・・・今度逢ったときに聞きましょうよ。」
「そうしよう。では、雪連仕事をしてもらうぞ。」
「え〜〜〜!!」
〜雪連side out〜


真紅狼が出た後、王宮に悲鳴が響き渡った・・・
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