第十六話「列強の落日4」
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ているのであった。
とある次元。そこに一つの大陸の姿があった。その名をラティストア大陸といいかつて異世界を支配した古の魔法帝国である。彼らは神に弓を引きその怒りを買って隕石を落とされそうになり未来へと逃げている最中であった。
その為その技術力も文明も衰えていない。そのはずだった。
しかし、大陸は見るも無残に荒れ果てかつて存在した都市は荒廃していた。中には煙が燻っているところもあった。
そんな大陸で唯一文明を残している場所があった。古の魔法帝国、ラヴァーナル帝国の帝都アラスである。しかしそこも火が上がり瓦礫の山と化しつつあった。
「馬鹿な……!」
ラヴァーナル帝国の軍人、リムリアは膝をつき目の前の光景を茫然と見ていた。彼らラヴァーナル帝国の国民は全て光翼人であり他種族よりも突出した魔力量と圧倒的な魔導技術を保有していた。しかし。
「ば、化け物……!」
目の前の人間、いや人間と呼ぶには可笑しい全身を鎧の様な物で包んだ者が光翼人を虐殺していた。剣や銃を駆使し光翼人が放つ魔法を全く受け付けずに圧倒的な速度で近づき殺していく。光翼人は全く相手にならず次々とその数を減らしていった。
ふと、リムリアの耳に聞きなれない歌が聞こえてきた。
Lo,Granfia Lo,Granfia
Le feil Dohn Granfia
Lo,Maras bg Yeltol routen Lo,ten tous Granfia
Hult el sfia Hult el bizra Julk ol ven Granfia
Wog Granfia Wog Granfia
Le feil Dohn Granfia
Wog Granfia Wog Granfia
Le feil Dohn Granfia!
ザッザッ、と規則正しい足音が聞こえてくる。都市の外から一糸乱れずに鎧を着た者がやって来る。増援であった。数にして一万。
「あ、あぁ……!」
リムリアはその数に抵抗する気力すら失った。現在この帝都で暴れている敵は二千。たったそれだけの数に光翼人は追い込まれていたのだ。それなのに増援として一万が来た。
リムリアの周囲を敵が囲む。抵抗しないリムリアを殺す気はないのか腕を掴まれ無理やり歩かされる。その方向は帝都の中心部、巨大広場だった。
「うぅ、殺してくれぇ……!」
「お母ぁぁぁさん!」
「助けてくれ助けてくれ」
「くそっ!ふざけるな!俺たちは偉大なる光翼人だぞ!」
そこには生き残った者が集められていた。中には瀕死の者もいたが助ける気も殺す気もないようだ。リムリアもその中に放り込まれる。茫然としていたリムリアは受け身すら取れずに顔から地面に衝突する。
「生き残
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