艦娘とスイーツと提督と・43
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
る。まぁ、分かりやすく言うならカスタードのソースだ。本来のヌガーグラッセのレシピだと使わないんだが、卵白だけ使って卵黄だけ取っておくのも勿体無いんでな。それに、アングレーズが入るとヌガーグラッセにコクが出て酒をたっぷり入れるにゃこっちの方が都合がいい。卵黄とグラニュー糖、牛乳を鍋に入れて混ぜ、とろみが出るまで加熱しながらかき混ぜる。とろみが出て来たら火から降ろし、粗熱をとる。
さて、いよいよヌガーグラッセ作りだ。生クリームを8分立てまで泡立てたら、さっき作ったアングレーズソースを加えて混ぜる。そこにイタリアンメレンゲを加えて混ぜ、更にピスタチオ、ラムレーズン、刻んだキャラメルアーモンド、ラム酒を加えてざっくりと混ぜる。ここでも飲兵衛のポーラ向けのアレンジ。普段なら香り付けに小さじ1程度しか入れないラム酒を、どばっと大さじ2投入。少し生地が弛くなるが……まぁ問題ないだろう。
ラップかクッキングシートを敷き詰めたパウンドケーキ型に生地を詰めて表面を均す。後は冷凍庫で一晩凍らせれば完成だ。型から抜いて、カットして頂く。
「それにしても、ほんと提督さんて多彩ですねぇ」
「あん?何がだよ」
「料理のレパートリーですよぅ。だってポーラ、ほとんどイタリアンかフレンチしか作れませんし」
「いやいや、そんだけ作れれば十分だろ。ってか、俺の料理の源は家庭料理スタートだぞ?」
「えぇ〜?家庭料理ってレベルじゃないと思うんですケド」
「誰が何と言おうが、俺の料理の始まりは家庭料理からだ。それも趣味というより必要に迫られてだったしな」
俺がまだガキの頃、親父とお袋は共働きで特にお袋は夜遅くまで仕事だったから爺ちゃんと婆ちゃんに育てられた。
「ところが婆ちゃんがとんでもなく料理が下手でな。ハンバーグを焼けば外は黒焦げ中は生とか、カレーを作ると何故だか鍋が噴火した事もあったし、まぁ……よく親父も含め3人も育て上げたなぁって感心したよ」
「うわぁ」
ポーラが珍しく酒の飲みすぎ以外で血の気が引いている。自分が料理上手なだけに、筆舌に尽くしがたい物があったんだろう。
「それで、自分で作らねぇと命の危機だって思ってな。最初は目玉焼きとか簡単な所から始めたっけな」
そこから徐々に難しい物を覚えていく内、段々と料理する事自体が楽しくなってきてな。
「んで、高校入ったらバイトで料理関係の店を曜日毎に掛け持ちしてな?色んなジャンルの料理を覚えたのさ」
喫茶店、ホテルの厨房、中華料理店、インドカレー専門店に、イタリアンレストラン。こうしてみると色々やってんなぁ俺。
「えへへ〜、そのお陰でポーラ達はこうして美味しい物が食べられるんですねぇ。じゃあ、提督のnonna(お婆ちゃん
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ