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おぢばにおかえり
第五十七話 卒業式その三十二

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「今日は皆ですき焼き食べて」
「乾杯だぞ」
「乾杯ってお父さんお酒も飲むのね」
「いつも飲んでるだろ」
「それで今日もなのね」
「千里の卒業祝いだからな」
 それでというのです。
「お父さんも今日は思い切り飲むぞ」
「明日の朝大丈夫?」
 飲むと聞いて私はこのことが気になって尋ねました。
「二日酔いとか」
「その時はその時だ」
「そうなの」
「お風呂に入ってな」 
 そうしてというのです。
「すっきりするからな」
「それおつとめの後よね」
「ああ、贅沢だけれどな」
 朝からお風呂はというのです、お父さんは今でも笑って朝寝朝酒朝風呂は悪い贅沢だと言っています。
「そうしてな」
「お酒抜くのね」
「お酒が残っていると辛いからな」
 だからだというのです。
「その時はな」
「お酒をお風呂で抜くのね」
「そうするな、千里も後で入るか?」
「その時に決めるわ、けれど」
 それでもでした。
「お風呂入れるならね」
「入るか」
「明日から暫くお休みだし」
 少なくとも明日はゆっくり休めます。
「だからね」
「そうか、それじゃあな」
「明日になってね、決めるけれど」
「入ることを考えているか」
「それですっきりして」
 それからと思いました。
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