中編
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ロボットと話をして、お友達になることができました。満足であります。」
アイギスが答えました。私にはその声音が本当に嬉しそうに聞こえました。
「しっかし、スピカっちは、なかなかのもんだったよ。可愛いし、喋り方なんかもアイギスより流ちょうなくらいだったしさ、ロボットだって知らなかったらナンパしたくなっちゃうくらいだよな。」
順平君がいつものテンションで『彼』に言いました。それに対して『彼』もいつもの調子で「どうでもいい。」と返します。
「それで、デートに行くならどこに行きたいか、などと聞いていたのか。」
桐条先輩があきれたように言うと、「私も屋久島で初めてお会いした時に、ナンパされたであります。」とアイギスが言いました。
「えっ、あっ、ちょっと、なんでそういう流れに?」
順平君が思わぬ返しにおたおたとする姿がおかしくて、私は思わず笑ってしまいました。
ここにゆかりちゃんがいたら、きっときついツッコミが入ったことでしょう。
「でも、本当に遅くなってしまいましたね。すみません。私がいちいちじっくり見てたから。」
私は助け船を出すつもりで話の流れを変えました。
「なに、君だけではないさ。こういうきっかけではあったが、私も興味深く見せてもらった。まあ予定より遅くはなったが、なんとか影時間までには帰れるだろう。」
桐条先輩がそう言ったところで、先輩の携帯電話が鳴りました。。
「はい。・・・はい、私です。」
先輩が電話に出て、しばらく相手の話を聞いて、「なんですって?アイギスを?」と急に声音が変わりました。
そのただならぬ様子に、「どうかしましたか?」と『彼』が尋ねます。
「いや、それが・・・スピカがアイギスのことを呼んでいるらしい。」
桐条先輩は、電話を耳に当てたまま戸惑った表情で言いました。
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