前編
[5/5]
[9]前 最初 [1]後書き [2]次話
のであります。
その女性の写真には『会話ロボットのスピカ』と記載されていました。この方が『会話のできるロボット』ということでしょうか。
私がしばらく見つめていると、「どしたの、アイちゃん」と順平さんが声をかけてきました。
私はポスターを指さし「このイベントはどういうものでしょうか。」と尋ねました。
「『ロボット博覧会』かあ。興味あるの?」
「はい。天田さんも順平さんも人間の仲間であります。コロマルさんや先ほどのトイプードルは犬の仲間。私はロボットですが、私と同じようなロボットの仲間には会ったことがないであります。」
「そっかー。アイちゃんはオンリーワンの存在だからなあ。」
「対シャドウ特別制圧兵装は、私の前にも6体作られていますが、次世代機の製造に合わせて廃棄されている為、私は直接会ったことがありません。」
私はポスターに向き直った。
「特に、この『会話のできるロボット』には非常に興味があります。」
「会話ロボットねー。話してみたいの?」
「はい。是非会ってみたいであります!」
自分でも意外なほど強い口調となり、順平さんは戸惑ったような表情を浮かべました。
「ああ・・・前に出かけたとき、携帯電話屋さんの店先にあるロボットと話してなかったっけ。」
「残念ながらあれはプログラムされた少数の言語を流しているだけで、応答パターンが限られていて会話とは言えなかったであります。本当に会話ができるというのであれば、このロボットの方と話をしてみたいであります。なんとか、連れて行っていただくことはできないでしょうか。」
順平さんは「うーん」と唸って頭をごりごりと掻くと、「まあ、桐条先輩に相談してみっか・・・」と言って、ポスターの下にあったチラシを1枚手にしたのであります。
[9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ