街で出会った仮面の男
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と誤解を与えるかもしれない。
ジュスティーナもそうだが、パリは恋愛とセックスに関しては結構おおらか
というか、緩いところがある。
娼婦が性病になっても金がないから医者に診せない、ヒモの男は自分の恋人
が性病にかかっているとわかったら自分も愛する女と一緒だとばかりにセック
スして病気になるという、愛故なのか、ただのやけっぱちなのかわからない。
そんな話は珍しくないと、パリの性風俗の本で書いてあった事を思い出し
た。
ここなら治安も立地も悪くない、オペラ座通りのアパートまで女を案内した
男は正直、驚いたというより、感心していた。
家に着くまでの間、女はずっと喋り続けていたからだ、もしかしたら、自分
が聞いていなくても話し続けていたかもしれない。
紙袋の中にはオレンジとリンゴが入っている、送ってくれたお礼だと言って
渡されたのだ、普通ならあり得ない、少なくとも自分の様な相手にだ。
気まぐれに絵など描いてみようという気分になって外に出てみたが書きたい
ものがなくて、結局、オペラ座を思い出しながら描いてしまったのだ。
数日後、男は出かけた、数少ない友人に会うためだ。。
「やあ、元気かい」
久しぶりの再会だというのに不機嫌さを隠そうともせず自分を迎えた仮面の
男は、ろくなプリマがいないと愚痴をこぼしはじめた。
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