艦娘とスイーツと提督と・42
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なんだよ」
「そ、そうですか……?私は出来るだけ姉さん達に迷惑をかけないようにと」
「あ〜、これは4人兄弟の長男である俺の個人的な意見だ。そう思って聞いてくれよ?」
「は、はぁ」
「兄貴とか姉貴ってのはな、下の弟妹に頼られたいんだよ。あんまり頼りにされ過ぎても自立しろ!って言いたくなるが、全く頼りにされないのも寂しいモンなんだよ」
「そ、そうなんですか?」
「あくまで俺個人の意見だぞ?でも、全く頼られないと俺ってそんなに頼りないか?と悩んじまうんだよ」
意外と面倒臭い生き物なのだ、兄貴とか姉貴というのは。
「だからな?もう少し姉ちゃん達に隙を見せて甘えてやれ。それとも、お前の姉ちゃん達はそんなに頼りないか?」
「いえ、そんな事は!でも……」
「でも?」
「妙高姉さん足柄姉さんはもう艦娘寮には居ませんし、近々那智姉さんも退寮するって」
「なにぃ!?聞いてねぇぞ俺ぁ」
「……あ!これ、まだ司令官さんには内緒なんでした!どうしましょう?」
「どうしましょう?ったってなぁ……」
どうやら、那智の奴も例のゲロ引っ掛けた彼氏と身を固める決心がついたらしい。こりゃ青葉の記事と高雄の酒の量が増えるぞ〜?って、今はそこじゃねぇな大事なのは。
「まぁ、勤務時間中の休憩時間とか、飯の時間とかでももう少し姉ちゃん達に甘えるようにしてみればいいんじゃねぇか?」
「あ、はい。それと……」
「それと?」
「あ、甘えるのは姉さん達だけじゃなくても……いい、ですよね?」
そう言うと羽黒は向かい合わせに座っていたソファから徐に立ち上がり、顔を真っ赤にしながら俺の隣にぽすん、と収まった。勿論、俺は大歓迎だ。
「はぁ……司令官さんの近くって、色んな匂いがします」
ゆっくりと匂いを堪能する様に深呼吸を繰り返す羽黒。
「あ?そんなに臭うか?」
スンスンと嗅いでみるが、自覚できるような臭いは無い。普段から臭いには気を遣っているし……まさか加齢臭か!?
「い、いえ!司令官さんはクサく無いです!いい匂いがするんです!」
「なんだ……臭うって聞いて焦っちまったぜ」
「コーヒーの香ばしい香りに、煙草……でしょうか?少し煙と甘い香料の匂いがします」
「あ〜、俺の吸ってる煙草は香り付きなんでな。洗っても制服に染み着いてるんだ」
一部の嫁艦からは煙草臭いと嫌がられていたりするが、殆どの艦娘からは好意的に受け取られている。どうしてもコーヒー飲んで一服してると吸いたくなるんだよな、煙草は。
「それに、今日はお酒とケーキの匂いも混じって……複雑だけど嫌な臭いじゃないです」
「まぁ、今日のパウンドケーキっつーかブランデーケーキの匂
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