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真恋姫を駆けた男
真紅狼、孫策に会う
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ーあ、だから言ったのに。バカだねぇ。」


さっきまで2,30人居たはずの山賊団は一瞬で一人まで減っていた。
この現状を見ていた孫策と周瑜は口が塞がっていない。
まあ、こんなの見せたらそうなるか。
さて、残した雑魚は極死の練習台になってもらうか。
〜真紅狼side out〜


〜孫策side〜
「寄ってきて」と言われたので私と冥琳は蒼騎に寄った。
その後、一斉に襲いかかって来た山賊どもが裁断され、細切れとなって消えた。
信じられなかった、この光景が。
もし、これが私に向けられていたら私はこの地に立って居られなかった。
そんなことを考えると体が震えてきた。
蒼騎の横顔を見ると嗤っていた。
その表情に私は“恐怖”を覚えそうになった。
冥琳を見てみると、冥琳も同じようだ。


「(ねぇ、冥琳。)」
「(なんだ、雪連。)」
「(私、絶対蒼騎の前で、曹操の陰口を言わないことにするわ。まだ死にたくないし)」
「(奇遇だな、私も同じことを考えていた。)」


そう二人は心に決めた。
〜孫策side out〜


〜真紅狼side〜
「さて、残りはアンタ一人。」
「舐めてんじゃねぇ!!」
「まあ、待て。アンタの処刑方法はすでに決まってるんだ。そんなに慌てなくてもちゃんとお仲間のところに逝けるさ。」


「処刑」という言葉に反応して、逃げだしていた。


「逃がさねぇよ。」


懐から取り出した短刀を上に向けて、言い放った。


『極死―――――― 七夜!!』


短刀を投げつけ、逃げていく山賊は短刀を弾いて余裕を取り戻した時、すでに俺はコイツの頭の上に居た。
そして、そのまま首を力の限り捩った。


ゴキッ!


と何かが折れる音がした後、その男は死んだ。
男が倒れると同時に地面に着地し、七夜が言うセリフを言った。


「救われないな・・・・・オレも、オマエも」


本当に救われないな。


「今の何?」
「ん?」
「今の何って聞いてるの。」
「ああ、暗殺者の業かな。」
「貴方、暗殺者だったの?」
「色々と技術を持っているんだよ、俺は。だから、様々な戦いが出来るんだよ。」
「さっきの業、教えて欲しんだけど。」
「無理。」
「そんなバッサリと言わないでよ。」
「人間の限界以上の動きをしてんだ。無理に決まってんだろ。」
「え〜」
「え〜。じゃない、取り合えず腹が減ったから。メシ喰わせて。」
〜真紅狼side out〜
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