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アルゼンチン帝国召喚
第十四話「列強の落日2」
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「全く、こうして休憩にしようと言わないとお前は全く休憩しないよな〜」
「だがこうして最愛の妻がコーヒーを入れてくれるんだ。それも悪くないかもな」
「かー!だったらきちんと夜には帰宅しろよな!執務室を何時から出てないんだ?」
「……グラ・バルカス帝国の使節団にあった後からだな」
「あー、道理で加齢臭が半端ないわけだ」

エミリアは鼻をつまみながらそう言った。アイルサン・ヒドゥラーは主なく言葉に袖や襟のにおいを嗅ぐ。確かに激臭がする。

「夜には替えって来いよ?シャワーくらい浴びないとな?」
「……そうだな」
「そう言えばクワトイネ公国の野菜がとても美味しくてな。今日はそれらで上手い料理を作ってやるよ」
「はは、それは必ず家に帰らないとな」

暫くの間執務室で二人だけの甘い空間を作り出すのであった。
アイルサン・ヒドゥラーとエミリア・スーレット。一回り以上年の離れた二人だが相思相愛であった。









一方、ロデニウス大陸に設置された仮設病院にてレミールは入院していた。瓦礫と死体の山と化したエストシラントから救助されたレミールは大した怪我などもなく左腕と右足の骨折だけで済んでいた。

「これが……アルゼンチン帝国か」

既にアルゼンチン帝国にはレミールが皇族であるという事は知られている。その為他の人と違い個室が与えられ監視の目的も兼ねて部屋の前には兵士が一人付いている。
食事も毎日三食出て味に至ってはパーパルディア皇国の時よりも美味しいくらいだった。出歩くことは怪我の状況的に叶わないが新聞やテレビ等から最新の情報を見る事が出来る。テレビはパーパルディア皇国では未だ実験段階だったがここでは普通に普及されている。番組も豊富であり寧ろ気になる番組がいくつも存在し時間が足りない程だった。
しかし、それらを目にする度にある情報に敏感になった。

『パーパルディア皇国既に虫の息!?72ヶ国連合との三つ巴状態!』

『皇帝死去!既にパーパルディア皇国は組織だった動きを見せていない!』

『現地を知る軍人にインタビュー!「パーパルディア皇国より各地を占領する方が大変」!』

「……陛下」

レミールはかつて恋焦がれた陛下の姿を思い浮かべる。彼は既にこの世にいない。そもそもあの時城にいた者はほぼ助からなかった。レミールは偶々や四季から出るのが遅くなったために助かったにすぎずもし時間通りに入城していたら今頃は……。

「……アルゼンチン帝国は我が国以上に侵略し領土を拡大し続けている。72ヶ国連合は邪魔であろうな」

ニュースを見る限り既に一部では戦闘が行われている様であった。レミールは頭を働かせて今後の予想をする。
パーパルディア皇国は解体されかつての面影は消え失せるだろう。パーパルデ
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