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レーヴァティン
第百四十四話 リスボン掌握その十

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「私達も米作進めてるのよね」
「それも水田な」
「そうよね」
「っていうかな」
 久志はここでこうも言った。
「俺ずっとお米は水田だって思ってたんだよ」
「陸稲知らなかったのね」
「ああ、お米っていったらな」
 それこそというのだ、久志は自分の心の中にある日本の農業の原風景である何処までも続く水田の話をした。
「本当にな」
「水田ね」
「あれだと思ってたよ」
「それ私もよ、お米っていうと」
 留奈もこう返した。
「やっぱりね」
「水田だよな」
「そのイメージ強くてね」
「ずっとそれだと思っていたけれどな」
 久志はこの浮島中を冒険していた時のことを話しながら述べた。
「陸稲もあるんだな」
「こっちの浮島ではそっちの方が多くて」
「最初驚いたぜ」
「私もよ、ただ起きた時に調べたら」
 米作のことをとだ、留奈は久志に話した。
「日本でも昔はね」
「陸稲あったんだよな」
「そうなのよね」
「むしろ今みたいに水田ばかりっていう方が」
「固定観念ね」
「そうだよな」
「何ていうか」
 ここでだ、こうも言った留奈だった。
「いい勉強になったわ」
「本当にな」
「その米作もな」
 運河を築くと共にというのだ。
「やっていこうな」
「そうして民全員がお腹一杯食べられる様にするのね」
「将来人口が増えてもな」
 その時もというのだ。
「養えるしな」
「それに家畜もね」
「そうだよ、家畜も腹一杯食うとな」
 それでというのだ。
「身体も大きくなった身体つきもよくなって」
「美味しくなるわね」
「痩せた牛とか豚とかな」
 笑ってだ、久志は留奈に話した。
「食いたくないしな」
「やっぱり食べるならね」
「太った方がいいからな」
「そうそう、肥満はよくないけれど」
「肉付きがいいとな」
 つまりいい筋肉が多ければというのだ。
「美味いからな」
「だからね」
「ああ、それでな」
 だからだというのだ、久志は人間だけでなく家畜のことも考えてそのうえで留奈に対してさらに話すのだった。
「家畜の飼料にもなるしな」
「農作物はね」
「沢山あるに越したことないぜ、売ることも出来るしな」
「作り過ぎはよくないですが」
 夕子はこのことを指摘した。
「やはりです」
「人間食わないとな」
「家畜にしましても」
「だからな」
「食料の増産の為に」
「お米もな」
 この農作物もというのだ。
「植えていこうな」
「連合王国の領土でも」
「幸い米植えられるし」
 このことがあってというのだ。
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