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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第69話
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な。」
レクター少佐の話を聞いていたガイウスは真剣な表情を浮かべ、クロウは真剣な表情で推測した。
「フフ、ミュゼ君に嵌められた鉄道憲兵隊の反応から予想はしていたがやはり貴方達は”金の騎神”の件もそうだが、”神機”の件も知らなかったようだね。」
「クク…………とっくの昔にてめぇらが手に入れるつもりだったものがてめぇらにとっての”敵”が先に手に入れていて、それを知らないてめぇらがわざわざてめぇらにとっての敵のお膝元に潜入して、そこを守っていることには正直滑稽で傑作だったぜ。」
「ア、アンちゃん。それにアッシュ君もあまり向こうを刺激するようなことは……」
口元に笑みを浮かべたアンゼリカとカンパネルラ達を嘲笑するアッシュにトワは冷や汗をかいた。

「その口ぶりだと、お前達は”金”や”神機”の件を最初から知っていたみたいだな。”魔弓将”が一緒にいる所を見ると、お前達にとっての何らかの目的に関してはメンフィル・クロスベル連合と一致している事で一時的に協力関係を結んでいることで、その関係で”金”と”神機”の件を知ったって所か。……ったく、『最初から失敗している作戦を必死に実行していた』とかとんだ”道化(ピエロ)”じゃねぇか、俺達は。」
「フフ、まさかこんな形で僕の二つ名通りの出来事が起こるなんてね。――――――ま、何はともあれ作戦は失敗しちゃった以上、長居は無用だね。”特務支援課”あたりが駆けつけてくる前に失礼させてもらうよ。」
トワ達の様子を見て事情を察したレクター少佐は疲れた表情で溜息を吐き、苦笑したカンパネルラは指を鳴らして転位術を発動したが何と転位術は無効化された!
「あ、あれ…………?おかしいな……?どうして転位術が………」
転位術が発動しないことにカンパネルラが困惑したその時
「――――――無駄だ。この辺り一帯は俺の仲間たちが転位封じの結界を展開している。よって、今のお前達は”今までのように転位で逃げる事は不可能だ。”」
何とセリカがトワ達の背後から現れ、カンパネルラ達と対峙した!

「貴方は一体…………」
「あん?なんだてめぇは………」
「うわ〜………ランディ兄達よりも、もっと不味い相手が来ちゃったみたいだね〜。」
「”不味い”ってレベルじゃねぇだろ!冗談抜きで、”俺達にとって絶体絶命の状況”じゃねぇか!?」
「ちょ、ちょっと!?ここで君が登場するとか、冗談抜きで勘弁してよ……!」
「他の皆様の反応とその女性に見間違う程の端麗な容姿をされている剣士………貴方が、かの”嵐の剣神”――――――セリカ・シルフィル様ですか。」
セリカの登場にガイウスとアッシュはそれぞれ困惑している一方、セリカの事を知っているシャーリィは疲れた表情で溜息を吐き、レクター少佐とカンパネルラは焦り、クルーガーは静かな表情で呟いた。
(!!”
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