第69話
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たことがない程徹底的にクロスベル――――――というよりも”六銃士”に嵌められたんだったっけ?」
トワの推測に感心したカンパネルラは事情を説明した後レクター少佐に話を振り
「ああ…………俺にとってはあれが初めて経験した”敗北”の出来事でもあったな。」
話を振られたレクター少佐は苦笑しながら答えた。
「……レクター少佐。あれ程の事があり……何故貴方はまだそちら側にいられるのだ……?――――――貴方やクレア少佐にとってミリアムの存在はその程度だったのか……!?」
「……ハハ。どうやらアッシュはお前達が拾ってくれた上、そのアッシュも肚を括ったことにはちょっと安心したぜ。」
静かな怒りを纏ったガイウスの問いかけに対して皮肉気な笑みを浮かべたレクター少佐は苦笑しながらアッシュに視線を向け
「……質問の答えになってねぇぞ。結局てめぇは鉄血の”狗”ってワケか?」
視線を向けられたアッシュは目を細めてレクター少佐を睨んで問いかけた。
「ああ―――ミリアムを救えなかった時点で俺もクレアもある意味折れちまっている。どっちも失った”家族”の代わりをアイツに求めてたんだろう。そしてオヤジの仇でもあるオッサン……どこかで裏を掻こうと狙っちゃいたが結局こちらの数段上で動いてやがった。千年もの呪いに、終末を導く”黄昏”……どんだけ、盛ってやがるんだっつーの。ただ、少なくともオッサンは帝国の呪いを終わらせるために”黄昏”を引き起こした。抗うだけ無駄な”強制力”ってヤツを”根本からリセットして制御するためにも。”」
睨まれたレクター少佐は寂しげな笑みを浮かべて説明を続けた後自身の得物である細剣を抜いた。
「”せめてミリアムの犠牲を無駄にしないためにも動くとするさ。”それが俺やクレアが選んだ”贖罪”だ。」
「……クソが……!」
「根本からリセットって………その為に戦争を起こすんですか!?」
「尋常ではない狙いのようだけど、それでは本末転倒だね……!」
「というかリウイお兄ちゃんやエヴリーヌ達を敵に回してでも”勝てる”と思っているそのお気楽な根拠は一体どこにあるの?キャハッ♪」
レクター少佐の決意にアッシュは声を上げ、トワは信じられない表情をし、アンゼリカは厳しい表情を浮かべ、エヴリーヌは嘲笑した。
「……”シャロン”。あえてまだそう呼ばせてもらうわ。ここで何が行われているのか―――貴女たちのような恐るべき手練を配して何を狙っているかは、この際どうでもいい。でも私達も覚悟と決意を固めてこの場所を訪れた。大切なものを取り戻すために――――――そのためにもそこを退いてもらうわ。例え貴女が相手でも……!ううん―――貴女相手だからこそ!!」
「ふふ…………この期に及んでわたくしを取り戻そうなどと仰らないのは何よりです。子細はわかりませんがお
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